季節が変わり秋も終わり、過ぎ去った夏の日は、女装子にとっては、ファッションを楽しめる季節でした。好きな人からの誘いで、女装して遠くへの旅行、そういう機会が訪れたとしたら、どうしますか?
《身代わりを頼まれて》
お盆を迎える儀式、それは地域によってもずいぶん違うようです。
そんな儀式に誘われて、ある海辺に面した集落に行きました。その集落の出身者だった先輩に、頼まれて行くことにしたのです。
以前の事をふり返ると、私は中学のころに女装するようになっていました。そして、学校を卒業してからは完全女装するようになったのです。家族にも内緒で、豊胸手術をして、女性ホルモンの使用を始めていました。
ゴツゴツした身体でなく、柔らかくふっくらした、女性のような曲線美を求めていたのです。
「股間の邪魔なものをとってしまいたい、性転換して、女になりたい」
そんなことを、いつしか考えるようになっていました。そんな時 、電話がかかってきたのです。
「もしもし、ひろしさんいらっしゃいますか?」
「あのー、わたしです」
「よかった、妹さんかと思った」
電話では、声が高いために女性と間違われるらしい。
「実はお願いがあって、会って欲しいんだ」
電話で、たけし君の話を聞いた。その日の午後、思い切って彼に女装したままで会うことにした。
「その年に結婚するカップルは、盆踊りで新妻になる女性を、村中の人にお披露目をすることになっているんだ」
でも、たけし君の彼女は、子宮外妊娠で入院中なのです。学園祭で女装美人コンテストに出場した私が、彼女に似ていることと、電話では女性と間違われるぐらい私の声が高かったから、彼女の代わりになってほしいと頼まれたのです。
突然の驚くような話でした。でも、先輩のたけし君は、わたしの憧れの人だったのです。たとえ代役であっても、隠れて女装していた私が、それもたけし君の許婚者になれる。私は、うれしさを抑えきれず、すぐ申し出を受け入れました。
たけし君と過ごせる、それも女性として。私にとっては、誰も知らない土地だから、不安と言うよりも、安心でした。
旅行の間、ずっと女装するのに必要だろうということで、衣装代、化粧品代まで用意してもらえたのです。衣装は今までの女装で揃えたものが、たくさんありました。心の中で、それは無駄になるかもしれないと思いながら、私が新しく購入したのは、彼との夜を期待して悩ましいランジェリーやナイティでした。
《盆踊りの夜に》
新幹線を降りて、快速電車に乗り換え30分ほどで着きました。駅前からは、タクシーに乗って20分、周囲は山に囲まれていて、 夕日が沈む方向に、美しい海岸が広がっていました。
先輩のことを「猛(たけし)」君とこれからは呼びます。猛君の両親は早くに亡くなっており、祖父母が迎えてくれました。海岸線から緩やかな坂をのぼり、門構えの立派なお屋敷でした。
古い木造の母屋ではなく、二階建ての新しい住宅に案内されました。その二階建ての住宅は、たけし君がお嫁さんを連れて帰ってきても、 いいように、洋室中心に、ダイニングキッチンの設備も最新式でした。
トイレに入ると、リモコンで操作するシャワートイレがあって、田舎の 汲み取り式でなくてよかったと思いました。
「早くお風呂にはいって、汗を流しなさい」
「食事はそのあとで、ええじゃろう」
祖父母はそう言うと、母屋の方へ歩いて行きました。
大阪から6時間近くも、女装したままでいたから、 途中での緊張と、暑さのせいで額には脂汗が浮かんでいました。
部屋に用意されていた麦茶をたけし君が、グラスについでくれて、 畳の上で、膝を崩したまま、お茶を飲みました。
先にお風呂に入って驚いたのは、マンションの浴槽よりもずっと大きく、お風呂にも床暖房や浴室乾燥ができる設備が整っていたのです。
首筋や、豊胸したバスト、触ると感じる乳首のあたりを、持参した香水入りの石鹸を泡立てても洗い終わると、下半身を入念に洗い、お風呂から上がりました。エアコンの効いた涼しい部屋で、汗を流し終わると、髪を乾かしていました。
洗面化粧台の前で、ドライヤーのスイッチを入れて、髪を乾かすと次はメイクです。液体ファンデーションをのばし、アイブローで眉を描きます。洗面所のミラーに映る自分と、たけし君の婚約者の写真を見比べながら、さらに、アイシャドーを塗り、ルージュを唇に、最後は頬紅。
呉服店で彼が選んでくれた浴衣を、彼のおばあさんに着付けてもらい、彼女の代役としての本番です。7時半を過ぎるころから、この一年間にお亡くなりになった新仏のあった家々の庭で、精霊おどりが始まりました。
たけし君も私も浴衣を着て、村の中を歩きました。女装していることに気付かれないか、気にしているとたけし君が、
「大丈夫、みんな君を美人だと思っている、気づいてないから」と言ってくれました。
新仏のあった親戚の4,5軒のお家を回り、精霊踊りは終わりました。厳かに音頭に合わせて踊った後は、甘酒やお酒をふるまわれました。そのあとは、村の盆踊り会場で、にぎやかな踊りが始まりました。
浴衣にも汗がびっしょりで、少しお酒にも酔い、10時過ぎには疲れてしまいました。
たけし君は、親戚や友人たちと明け方まで飲んで踊るからと言うのです。
「先に帰るね、鍵を貸して」
「鍵なんか、かけてないよ」
緩やかな坂道を、彼の実家に向かって歩きました。二階建ての彼の家に上がり、廊下に電気をつけようとしたとき、強い力で後ろから、羽交い絞めにされました。
《夜這いの男たち》
「声を出すんじゃない、じっとしていろ」
後ろから強い力で抱きかかえられ、ゆっくりと和室に連れていかれたのです。
月明りで見たのは、若い男が三人でした。
「ねぇ、朝まで彼は帰ってこないから。俺たちとあそばない。」
と私に向かって、声をかけてきました。
ひとりが窓の外の様子をうかがっていました。
「近くには、誰も、いないようだ」
「もう、夜も遅いから、早くいいことをしようね」
「おとなしくしていれば、あんたを怪我させたりしないから」
そう言って、後ろ手に縛られて、床に押し倒され手いました。動こうとすると、強い力で押さえつけられたのです。
;浴衣すがたの私を、いやらしい目つきで見ている男達。
「おっぱいも大きいし、たまらんわ」
女性の乳房のようにふくらんだ胸を、触ったりするのです。恐怖と不安で、抵抗することもできませんでした。今度は浴衣のすそから見える、白い太ももをいやらしい感じで触るのです。
「たけしとは、いつからエッチなことをしとるんじゃ」
「・・・」
「そんなこと、恥ずかしくて、しゃべれんわな」
そのときはガードルも履いてなかったので、浴衣の下には、白いパンティだけなのです。下から手を入れられると、ほとんど無防備に近い状態でした。気づかれたら、どうされるのか、不安でした。
「兄貴、順番はどうします?」
「俺は2番目でいいわ、ヤス、お前から楽しめよ。大人しくなったら、俺の番だ」
ヤスと呼ばれた男は、私の上にかぶさり、浴衣の上から胸を揉むのです。次第に息を荒くして、乱暴に浴衣を脱がされてしまいました。そのあと、淫らな感じで太ももを撫で回したあと、股間に触れてきました。
私は性器を股間に隠すようにしていたので、すぐには気づかなかったようです。しかし、パンティーをずらされて、股間に直に触れられて、ペニクリに気づかれてしまいました。
「あれっ、こいつ、女じゃない」
「ヤス 、どいてみろ、まさかニューハーフ、おかま?」
窓から差し込む月明かりに照らされて、ショーツも半分ずりおろされかかっていました。恥ずかしいことに、私のペニちゃんは硬くなりかけていたのです。
「こいつ、こんなときに、あそこを大きくして、興奮してるのか!」
「きれいに化粧もしていて、おっぱいもあるのに、こんなものが下についてるなんて」
「兄貴、俺もこんなになってるのに、どうしてくれんだよ」
「仕方ないだろ、それでも楽しむしかないぜ」
「兄貴は?おかまを掘る気ですか」
「女みたいにきれいな顔を拝みながら、ちょっと可愛がってやるか」
ひとりは私の顔をめがけて、自分の男性器をしごき始めていました。それと同時に、私の下半身に兄貴と呼ばれた男が、手を伸ばして私のペニちゃんをしごき始めたのです。
「兄貴、何してんですか?」
「女なのにペニクリがあるだろう、本当に射精するか確かめてるんだよ」
「そいつは面白い、ドピュッといくのかな、女のように可愛いのに、」
「ほら、かなり感じはじめたようだ、びんびんになってる」
「穿いていたパンティーが、脱がされて、足首に巻き付いている。いやらしい格好だ」
「上半身は女なのに、本当に女みたいで」
「この村にはいないだろう、これほどの玉は。逝かせ甲斐がある」
「のけ反ってる、感じ始めているのかな?」
「けっこう感じやすいのか、このおかまちゃんも、そろそろ昇天しそうだ」
「ああっ、兄貴、おれも気をやってしまいそうで」
「ちゃんとお前の愛情を、顔のうえにまいてやりな」
「ああー、逝くっ」
その時、暖かいほとばしりが顔のうえに飛んできて、しずくとなって滴り流れるのでした。それと同時に、男の手の中で弄ばれていた私のペニちゃんも限界を越えていました。
飛び散った精液が、太ももやショーツを濡らしていました。兄貴と呼ばれた男も、硬直した自分の肉柱をしごき始め、最後には私の顔に向けて射精したのです。
人通りの無い道を、たまたま通りかかった懐中電灯の灯りにびくっとしながら、彼らはまだまだ続けるのでした。
《深夜の初体験》
「見張りを交代してくれ」
3人目の目だし帽の男が、かすれた低い声で近づいてきたのです。
「もうそろそろ、いいだろう」
「お前も楽しみたいか」
「俺は、最後だから、自分の好きなようにさせてもらうよ」
「見張りはいらないから、別の部屋に行ってくれ」
「俺たちに見られるのはいやか」そう言うと、二人はいなくなった。
畳の床に寝かされた私は、手も足も縛られたままでした。誰かに助けてもらいたい、でも、浴衣は乱れ、下半身はパンティーも脱がされている。このままで誰かに見つけられても、恥ずかしい。
どんな目にあわされるかという不安と、なんとかしなければと焦る気持ちでした。しかし、もがいても、後ろ手にくくられた紐が手に食い込んで、なかなか緩みません。
暗闇に近い部屋の中で、3人目の目だし帽の男は、浴室からハンドクリームとお湯で湿らせたタオルを持ってきました。
「何をするつもり?」
「これを塗ってやる方が、スムーズに入るんだ、それと顔を拭く、あいつらの精液がついたままじゃいやだから」
一度、縛っているひもを緩めて、顔を洗い終わると、また手を縛られてしまいました。畳の上に布団を敷き、彼が挿入しやすい姿勢で寝かせられた。私の菊の形のつぼみにクリームを塗り、そして、指をゆっくり入れてきました。
「じっとしているんだよ、暴れると痛いだけだぞ」
男はさらに指の数を増やし、前よりも押し入ってくるような感じでつぼみを開かせようとしました。
「痛い!」
「力を抜いて、暴れないで、大きく息をはくんだよ」
「ム、ム、・・・」
「じゃあ、いただくとするか」
今度は私の身体を、仰向けにして下から突き上げるように、正常位にしたのです。持っていたゴム製品を自分にかぶせると、もう一度わたしの蕾にも、自分の怒張にもクリームを塗りました。
「ああっ、ああっ・・・」
挿入されるのは、とても痛くて、快感どころではなく、亀頭がこじ開けて貫かれる刺激で、声を上げるほどでした。でも、男性のものがすべてはいってしまうと、痛みは和らぎました。
女装はしていたけど、まだ後ろを使っての経験は、なかったのです。しだいにピストン運動を始めた男は、わたしの腰を抱き、腰を打ちつけるようになり、息も荒くなり感じ始めているようでした。
「どうだ、おかまを掘るっていうのは?」
「あっちの部屋に行っててくれ、気が散るじゃないか」
言われた男たちは、部屋を出ていきました。目だし帽の男は、「ごめんよ、少し痛むのか」というものの、やめてはくれません。
「痛いっ、・・・」
「力を抜いて、息を吐いて」
「ム、ム、・・・アア」
この時私は、何か痛みとは違うものを感じたのです。
「いいよ、アアッ、いいよ」
「アアッ、アアーン」
「もうすぐいけそうだよ」
「・・・」
声にならない声をあげて、突かれるたびに、なにか微妙な感じでした。
男のものがこすり上げるように動くとき、痛みとは違う快感を、私も感じ始めていたのです
「いい、よく絞まる、ああ、いい」 「ああっ、」 「もうきそうだ、いくよ、いきそうだ。ああっ」
男の怒張がひときわ早く動き、大きく押し開くように感じた時、絶頂に達したようです。
男は覆いかぶさるようにして、息を荒く吐き余韻に浸っているようでした。不安と苦痛の中で女にされた、初めての経験でした。
「俺たちは、そろそろ盆踊りにもどるわ」
「今日は、ご苦労さん」
「言っとくけど、彼女とは、しとらんから」
「わかっとる、ありがとね」
二人の男たちを送り出し、あの3人目の男が部屋に入ってきました。縛られている私の縄を解き、口をふさいでいたタオルをはずし、やさしく介抱してくれました。 部屋の電気をつけると、たけし君だったのです。
盆踊りの夜は、昔から夜這いが認められていたようです。だから、たけし君は、彼女がそういう目に合わないように、私を代役にしたのかも知れません。たけし君は、何度も謝ってくれました。
でも、どこの誰かわからない男に犯されるより、たけし君に初めて捧げることができてよかったのです。たけし君の話では、ヤスという友達は何も知らなかったけど、兄貴と呼ばれていた方は、私が女装子だと知っていたようです。
その夜は、中にはまだ男性自身が入っているような感覚があり、鈍い痛みが残っていました。
《勝負下着で身を任せ》
そして、私には、あの夜を忘れさせてくれる恋人ができました。お盆の3日間、二人で過ごすうちに、私はたけし君に想いを伝えました。
日が昇り、目覚めたとき、勝負下着を身に着けて添い寝している私に、最初は驚いていた、たけし君。盆踊りで疲れているはずなのに、私を抱き寄せ、彼の日焼けした腕の中に抱擁されたのです。
一番のお気に入り、赤と黒をデザインしたロングブラジャーとガーターが1つになった下着を身につけて。スキャンティ、ガーターストッキング、セミロングのウイッグで装った私は、彼の愛撫に身を任せていました。
硬直した彼自身を、体内に受け入れるとき、こうなることを期待していた自分の気持ちが満たされる思いでした。
彼が侵入してくる痛みよりも、私の身体で感じてくれているという喜びがこみあげてくるのです。 もっと感じてほしいと、彼の動きに合わせるように腰を上げ、彼の激しい息遣いに私も、喜悦の声を上げていました。
「ああ、ステキよ」
「もっと激しくして」
「中に出してね、今日は、安全日なのよ」
「安全日って?」
「赤ちゃんができないから、アンゼン」
「俺、赤ちゃんができてもいい」
「ウレシイ、本当に! ゼッタイ、中でイッテね」
「アアッ、いいよ、いっぱい出そうだ」
「イイワ、わたしも」
「アアーッ、もうダメッ」
わたしが喘ぎながらあげる声に、彼もその動きに激しさをますのです。たけし君が絶頂に達して、私の中ではじけるその瞬間が近づいていた。正上位で彼と向かい合い、M字開脚で彼を抱え込むようにしている私。
身に着けているのは、ウイッグとガーターストッキングだけの私。
「アアッ、もう代役は嫌よ」
「ええっ、ハァー、アッ、」
「アアーン、本当の彼女になりたいの!」
その言葉に、たけし君はうなづき、性の本能のおもむくままに、絶頂に達して、私の中で射精の瞬間を迎えたのです。
盛り上がった最終日の盆踊りの夜には、二人で踊り続けました。朝になって、彼のおじいさん、おばあさんが畑に出掛けるころ、目覚めた私たち。
お互いに求めあい、抱き合い、二人が一つにつながっているところを、窓越しに見られていたのも気づかず、のぼりつめ、最後のときを迎えて、喜悦の声をあげていたのです。
正常位で深く貫かれ、たけし君とひとつになっている私たち。
「たけしたちは、仲が良いのお」
「おじいさん、どこを見とるんか」
「アソコの二人を見てみい」
「若いもんは、朝から元気じゃ」
「あれだけ仲が良けりゃ、ひい孫もすぐできるかも」
「なんか精のつくものを、食べさせにゃ」
窓越しに見られているのにも気づかず、後背位で深く貫かれながら、たけし君の右手でペニクリを刺激され、先に私が逝き、たけし君もすぐに逝けたようです。
新妻がするように、ウェットティシュで、濡れている部分をふき、たけし君にパンツをはかせ、私たちはふたたび眠りにつきました。
お盆が終わりました。祖父母から、別れの挨拶がありました。
「新婚夫婦がいつでも暮らせるよう、準備しとるから」
「彼女さんも、こっちで暮らしてくれたら、いいのに」
「彼女が、田舎で暮らしてもええと言うてくれたら、帰ってくるから」
私の意見も聞かずに、答えるたけし君。私はどこに住んでもいいと思った、たけし君となら。
お盆が終わり、大阪に帰り、たけし君は「彼女が流産したこと」を告げられたようです。彼女から、実は他に付き合っていた人の子どもだったと告白され、たけし君は失意の中、彼女と別れました。
季節が秋に変わるころ、彼はわたしの部屋に泊りに来るようになりました。夜の生活では、私は女としての悦びを感じるようになり、まもなく同棲を始めました。
ウェディングドレスの花嫁の写真を飾り、たけし君は満足そうです。それは、たけし君には、私という新しい彼女ができたからです。二人だけの式を挙げ、記念の写真を撮りました。
たけし君とは、週末の夜は激しく愛し合っています。でも、まだ妊娠はしていません。
早く、赤ちゃんがほしいなぁ。
教訓・・・やっぱり女性の夜遅い一人歩きは危ないと思いました。
それと、初めて捧げる時は、二人きりがいい (^-^)/
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《身代わりを頼まれて》
お盆を迎える儀式、それは地域によってもずいぶん違うようです。
そんな儀式に誘われて、ある海辺に面した集落に行きました。その集落の出身者だった先輩に、頼まれて行くことにしたのです。
以前の事をふり返ると、私は中学のころに女装するようになっていました。そして、学校を卒業してからは完全女装するようになったのです。家族にも内緒で、豊胸手術をして、女性ホルモンの使用を始めていました。
ゴツゴツした身体でなく、柔らかくふっくらした、女性のような曲線美を求めていたのです。
「股間の邪魔なものをとってしまいたい、性転換して、女になりたい」
そんなことを、いつしか考えるようになっていました。そんな時 、電話がかかってきたのです。
「もしもし、ひろしさんいらっしゃいますか?」
「あのー、わたしです」
「よかった、妹さんかと思った」
電話では、声が高いために女性と間違われるらしい。
「実はお願いがあって、会って欲しいんだ」
電話で、たけし君の話を聞いた。その日の午後、思い切って彼に女装したままで会うことにした。
「その年に結婚するカップルは、盆踊りで新妻になる女性を、村中の人にお披露目をすることになっているんだ」
でも、たけし君の彼女は、子宮外妊娠で入院中なのです。学園祭で女装美人コンテストに出場した私が、彼女に似ていることと、電話では女性と間違われるぐらい私の声が高かったから、彼女の代わりになってほしいと頼まれたのです。
突然の驚くような話でした。でも、先輩のたけし君は、わたしの憧れの人だったのです。たとえ代役であっても、隠れて女装していた私が、それもたけし君の許婚者になれる。私は、うれしさを抑えきれず、すぐ申し出を受け入れました。
たけし君と過ごせる、それも女性として。私にとっては、誰も知らない土地だから、不安と言うよりも、安心でした。
旅行の間、ずっと女装するのに必要だろうということで、衣装代、化粧品代まで用意してもらえたのです。衣装は今までの女装で揃えたものが、たくさんありました。心の中で、それは無駄になるかもしれないと思いながら、私が新しく購入したのは、彼との夜を期待して悩ましいランジェリーやナイティでした。
《盆踊りの夜に》
新幹線を降りて、快速電車に乗り換え30分ほどで着きました。駅前からは、タクシーに乗って20分、周囲は山に囲まれていて、 夕日が沈む方向に、美しい海岸が広がっていました。
先輩のことを「猛(たけし)」君とこれからは呼びます。猛君の両親は早くに亡くなっており、祖父母が迎えてくれました。海岸線から緩やかな坂をのぼり、門構えの立派なお屋敷でした。
古い木造の母屋ではなく、二階建ての新しい住宅に案内されました。その二階建ての住宅は、たけし君がお嫁さんを連れて帰ってきても、 いいように、洋室中心に、ダイニングキッチンの設備も最新式でした。
トイレに入ると、リモコンで操作するシャワートイレがあって、田舎の 汲み取り式でなくてよかったと思いました。
「早くお風呂にはいって、汗を流しなさい」
「食事はそのあとで、ええじゃろう」
祖父母はそう言うと、母屋の方へ歩いて行きました。
大阪から6時間近くも、女装したままでいたから、 途中での緊張と、暑さのせいで額には脂汗が浮かんでいました。
部屋に用意されていた麦茶をたけし君が、グラスについでくれて、 畳の上で、膝を崩したまま、お茶を飲みました。
先にお風呂に入って驚いたのは、マンションの浴槽よりもずっと大きく、お風呂にも床暖房や浴室乾燥ができる設備が整っていたのです。
首筋や、豊胸したバスト、触ると感じる乳首のあたりを、持参した香水入りの石鹸を泡立てても洗い終わると、下半身を入念に洗い、お風呂から上がりました。エアコンの効いた涼しい部屋で、汗を流し終わると、髪を乾かしていました。
洗面化粧台の前で、ドライヤーのスイッチを入れて、髪を乾かすと次はメイクです。液体ファンデーションをのばし、アイブローで眉を描きます。洗面所のミラーに映る自分と、たけし君の婚約者の写真を見比べながら、さらに、アイシャドーを塗り、ルージュを唇に、最後は頬紅。
呉服店で彼が選んでくれた浴衣を、彼のおばあさんに着付けてもらい、彼女の代役としての本番です。7時半を過ぎるころから、この一年間にお亡くなりになった新仏のあった家々の庭で、精霊おどりが始まりました。
たけし君も私も浴衣を着て、村の中を歩きました。女装していることに気付かれないか、気にしているとたけし君が、
「大丈夫、みんな君を美人だと思っている、気づいてないから」と言ってくれました。
新仏のあった親戚の4,5軒のお家を回り、精霊踊りは終わりました。厳かに音頭に合わせて踊った後は、甘酒やお酒をふるまわれました。そのあとは、村の盆踊り会場で、にぎやかな踊りが始まりました。
浴衣にも汗がびっしょりで、少しお酒にも酔い、10時過ぎには疲れてしまいました。
たけし君は、親戚や友人たちと明け方まで飲んで踊るからと言うのです。
「先に帰るね、鍵を貸して」
「鍵なんか、かけてないよ」
緩やかな坂道を、彼の実家に向かって歩きました。二階建ての彼の家に上がり、廊下に電気をつけようとしたとき、強い力で後ろから、羽交い絞めにされました。
《夜這いの男たち》
「声を出すんじゃない、じっとしていろ」
後ろから強い力で抱きかかえられ、ゆっくりと和室に連れていかれたのです。
月明りで見たのは、若い男が三人でした。
「ねぇ、朝まで彼は帰ってこないから。俺たちとあそばない。」
と私に向かって、声をかけてきました。
ひとりが窓の外の様子をうかがっていました。
「近くには、誰も、いないようだ」
「もう、夜も遅いから、早くいいことをしようね」
「おとなしくしていれば、あんたを怪我させたりしないから」
そう言って、後ろ手に縛られて、床に押し倒され手いました。動こうとすると、強い力で押さえつけられたのです。
;浴衣すがたの私を、いやらしい目つきで見ている男達。
「おっぱいも大きいし、たまらんわ」
女性の乳房のようにふくらんだ胸を、触ったりするのです。恐怖と不安で、抵抗することもできませんでした。今度は浴衣のすそから見える、白い太ももをいやらしい感じで触るのです。
「たけしとは、いつからエッチなことをしとるんじゃ」
「・・・」
「そんなこと、恥ずかしくて、しゃべれんわな」
そのときはガードルも履いてなかったので、浴衣の下には、白いパンティだけなのです。下から手を入れられると、ほとんど無防備に近い状態でした。気づかれたら、どうされるのか、不安でした。
「兄貴、順番はどうします?」
「俺は2番目でいいわ、ヤス、お前から楽しめよ。大人しくなったら、俺の番だ」
ヤスと呼ばれた男は、私の上にかぶさり、浴衣の上から胸を揉むのです。次第に息を荒くして、乱暴に浴衣を脱がされてしまいました。そのあと、淫らな感じで太ももを撫で回したあと、股間に触れてきました。
私は性器を股間に隠すようにしていたので、すぐには気づかなかったようです。しかし、パンティーをずらされて、股間に直に触れられて、ペニクリに気づかれてしまいました。
「あれっ、こいつ、女じゃない」
「ヤス 、どいてみろ、まさかニューハーフ、おかま?」
窓から差し込む月明かりに照らされて、ショーツも半分ずりおろされかかっていました。恥ずかしいことに、私のペニちゃんは硬くなりかけていたのです。
「こいつ、こんなときに、あそこを大きくして、興奮してるのか!」
「きれいに化粧もしていて、おっぱいもあるのに、こんなものが下についてるなんて」
「兄貴、俺もこんなになってるのに、どうしてくれんだよ」
「仕方ないだろ、それでも楽しむしかないぜ」
「兄貴は?おかまを掘る気ですか」
「女みたいにきれいな顔を拝みながら、ちょっと可愛がってやるか」
ひとりは私の顔をめがけて、自分の男性器をしごき始めていました。それと同時に、私の下半身に兄貴と呼ばれた男が、手を伸ばして私のペニちゃんをしごき始めたのです。
「兄貴、何してんですか?」
「女なのにペニクリがあるだろう、本当に射精するか確かめてるんだよ」
「そいつは面白い、ドピュッといくのかな、女のように可愛いのに、」
「ほら、かなり感じはじめたようだ、びんびんになってる」
「穿いていたパンティーが、脱がされて、足首に巻き付いている。いやらしい格好だ」
「上半身は女なのに、本当に女みたいで」
「この村にはいないだろう、これほどの玉は。逝かせ甲斐がある」
「のけ反ってる、感じ始めているのかな?」
「けっこう感じやすいのか、このおかまちゃんも、そろそろ昇天しそうだ」
「ああっ、兄貴、おれも気をやってしまいそうで」
「ちゃんとお前の愛情を、顔のうえにまいてやりな」
「ああー、逝くっ」
その時、暖かいほとばしりが顔のうえに飛んできて、しずくとなって滴り流れるのでした。それと同時に、男の手の中で弄ばれていた私のペニちゃんも限界を越えていました。
飛び散った精液が、太ももやショーツを濡らしていました。兄貴と呼ばれた男も、硬直した自分の肉柱をしごき始め、最後には私の顔に向けて射精したのです。
人通りの無い道を、たまたま通りかかった懐中電灯の灯りにびくっとしながら、彼らはまだまだ続けるのでした。
《深夜の初体験》
「見張りを交代してくれ」
3人目の目だし帽の男が、かすれた低い声で近づいてきたのです。
「もうそろそろ、いいだろう」
「お前も楽しみたいか」
「俺は、最後だから、自分の好きなようにさせてもらうよ」
「見張りはいらないから、別の部屋に行ってくれ」
「俺たちに見られるのはいやか」そう言うと、二人はいなくなった。
畳の床に寝かされた私は、手も足も縛られたままでした。誰かに助けてもらいたい、でも、浴衣は乱れ、下半身はパンティーも脱がされている。このままで誰かに見つけられても、恥ずかしい。
どんな目にあわされるかという不安と、なんとかしなければと焦る気持ちでした。しかし、もがいても、後ろ手にくくられた紐が手に食い込んで、なかなか緩みません。
暗闇に近い部屋の中で、3人目の目だし帽の男は、浴室からハンドクリームとお湯で湿らせたタオルを持ってきました。
「何をするつもり?」
「これを塗ってやる方が、スムーズに入るんだ、それと顔を拭く、あいつらの精液がついたままじゃいやだから」
一度、縛っているひもを緩めて、顔を洗い終わると、また手を縛られてしまいました。畳の上に布団を敷き、彼が挿入しやすい姿勢で寝かせられた。私の菊の形のつぼみにクリームを塗り、そして、指をゆっくり入れてきました。
「じっとしているんだよ、暴れると痛いだけだぞ」
男はさらに指の数を増やし、前よりも押し入ってくるような感じでつぼみを開かせようとしました。
「痛い!」
「力を抜いて、暴れないで、大きく息をはくんだよ」
「ム、ム、・・・」
「じゃあ、いただくとするか」
今度は私の身体を、仰向けにして下から突き上げるように、正常位にしたのです。持っていたゴム製品を自分にかぶせると、もう一度わたしの蕾にも、自分の怒張にもクリームを塗りました。
「ああっ、ああっ・・・」
挿入されるのは、とても痛くて、快感どころではなく、亀頭がこじ開けて貫かれる刺激で、声を上げるほどでした。でも、男性のものがすべてはいってしまうと、痛みは和らぎました。
女装はしていたけど、まだ後ろを使っての経験は、なかったのです。しだいにピストン運動を始めた男は、わたしの腰を抱き、腰を打ちつけるようになり、息も荒くなり感じ始めているようでした。
「どうだ、おかまを掘るっていうのは?」
「あっちの部屋に行っててくれ、気が散るじゃないか」
言われた男たちは、部屋を出ていきました。目だし帽の男は、「ごめんよ、少し痛むのか」というものの、やめてはくれません。
「痛いっ、・・・」
「力を抜いて、息を吐いて」
「ム、ム、・・・アア」
この時私は、何か痛みとは違うものを感じたのです。
「いいよ、アアッ、いいよ」
「アアッ、アアーン」
「もうすぐいけそうだよ」
「・・・」
声にならない声をあげて、突かれるたびに、なにか微妙な感じでした。
男のものがこすり上げるように動くとき、痛みとは違う快感を、私も感じ始めていたのです
「いい、よく絞まる、ああ、いい」 「ああっ、」 「もうきそうだ、いくよ、いきそうだ。ああっ」
男の怒張がひときわ早く動き、大きく押し開くように感じた時、絶頂に達したようです。
男は覆いかぶさるようにして、息を荒く吐き余韻に浸っているようでした。不安と苦痛の中で女にされた、初めての経験でした。
「俺たちは、そろそろ盆踊りにもどるわ」
「今日は、ご苦労さん」
「言っとくけど、彼女とは、しとらんから」
「わかっとる、ありがとね」
二人の男たちを送り出し、あの3人目の男が部屋に入ってきました。縛られている私の縄を解き、口をふさいでいたタオルをはずし、やさしく介抱してくれました。 部屋の電気をつけると、たけし君だったのです。
盆踊りの夜は、昔から夜這いが認められていたようです。だから、たけし君は、彼女がそういう目に合わないように、私を代役にしたのかも知れません。たけし君は、何度も謝ってくれました。
でも、どこの誰かわからない男に犯されるより、たけし君に初めて捧げることができてよかったのです。たけし君の話では、ヤスという友達は何も知らなかったけど、兄貴と呼ばれていた方は、私が女装子だと知っていたようです。
その夜は、中にはまだ男性自身が入っているような感覚があり、鈍い痛みが残っていました。
《勝負下着で身を任せ》
そして、私には、あの夜を忘れさせてくれる恋人ができました。お盆の3日間、二人で過ごすうちに、私はたけし君に想いを伝えました。
日が昇り、目覚めたとき、勝負下着を身に着けて添い寝している私に、最初は驚いていた、たけし君。盆踊りで疲れているはずなのに、私を抱き寄せ、彼の日焼けした腕の中に抱擁されたのです。
一番のお気に入り、赤と黒をデザインしたロングブラジャーとガーターが1つになった下着を身につけて。スキャンティ、ガーターストッキング、セミロングのウイッグで装った私は、彼の愛撫に身を任せていました。
硬直した彼自身を、体内に受け入れるとき、こうなることを期待していた自分の気持ちが満たされる思いでした。
彼が侵入してくる痛みよりも、私の身体で感じてくれているという喜びがこみあげてくるのです。 もっと感じてほしいと、彼の動きに合わせるように腰を上げ、彼の激しい息遣いに私も、喜悦の声を上げていました。
「ああ、ステキよ」
「もっと激しくして」
「中に出してね、今日は、安全日なのよ」
「安全日って?」
「赤ちゃんができないから、アンゼン」
「俺、赤ちゃんができてもいい」
「ウレシイ、本当に! ゼッタイ、中でイッテね」
「アアッ、いいよ、いっぱい出そうだ」
「イイワ、わたしも」
「アアーッ、もうダメッ」
わたしが喘ぎながらあげる声に、彼もその動きに激しさをますのです。たけし君が絶頂に達して、私の中ではじけるその瞬間が近づいていた。正上位で彼と向かい合い、M字開脚で彼を抱え込むようにしている私。
身に着けているのは、ウイッグとガーターストッキングだけの私。
「アアッ、もう代役は嫌よ」
「ええっ、ハァー、アッ、」
「アアーン、本当の彼女になりたいの!」
その言葉に、たけし君はうなづき、性の本能のおもむくままに、絶頂に達して、私の中で射精の瞬間を迎えたのです。
盛り上がった最終日の盆踊りの夜には、二人で踊り続けました。朝になって、彼のおじいさん、おばあさんが畑に出掛けるころ、目覚めた私たち。
お互いに求めあい、抱き合い、二人が一つにつながっているところを、窓越しに見られていたのも気づかず、のぼりつめ、最後のときを迎えて、喜悦の声をあげていたのです。
正常位で深く貫かれ、たけし君とひとつになっている私たち。
「たけしたちは、仲が良いのお」
「おじいさん、どこを見とるんか」
「アソコの二人を見てみい」
「若いもんは、朝から元気じゃ」
「あれだけ仲が良けりゃ、ひい孫もすぐできるかも」
「なんか精のつくものを、食べさせにゃ」
窓越しに見られているのにも気づかず、後背位で深く貫かれながら、たけし君の右手でペニクリを刺激され、先に私が逝き、たけし君もすぐに逝けたようです。
新妻がするように、ウェットティシュで、濡れている部分をふき、たけし君にパンツをはかせ、私たちはふたたび眠りにつきました。
お盆が終わりました。祖父母から、別れの挨拶がありました。
「新婚夫婦がいつでも暮らせるよう、準備しとるから」
「彼女さんも、こっちで暮らしてくれたら、いいのに」
「彼女が、田舎で暮らしてもええと言うてくれたら、帰ってくるから」
私の意見も聞かずに、答えるたけし君。私はどこに住んでもいいと思った、たけし君となら。
お盆が終わり、大阪に帰り、たけし君は「彼女が流産したこと」を告げられたようです。彼女から、実は他に付き合っていた人の子どもだったと告白され、たけし君は失意の中、彼女と別れました。
季節が秋に変わるころ、彼はわたしの部屋に泊りに来るようになりました。夜の生活では、私は女としての悦びを感じるようになり、まもなく同棲を始めました。
ウェディングドレスの花嫁の写真を飾り、たけし君は満足そうです。それは、たけし君には、私という新しい彼女ができたからです。二人だけの式を挙げ、記念の写真を撮りました。
たけし君とは、週末の夜は激しく愛し合っています。でも、まだ妊娠はしていません。
早く、赤ちゃんがほしいなぁ。
教訓・・・やっぱり女性の夜遅い一人歩きは危ないと思いました。
それと、初めて捧げる時は、二人きりがいい (^-^)/
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