期末決算や株主総会の季節は女装するのも、控えめになってしまいます。
以前の会社に勤めていたころの、懐かしい想い出を少しお話します。


《出張の夜の女装》

「けっこう可愛かったよ、僕のタイプなんだ」
 ふとしたことから、女装をしていることを知られてしまった。


 コロナ禍の今とは違い、オンラインではなく、取引先との打ち合わせは対面でした。まだ明るいうちに、仕事は終わりました。通常なら日帰りですが、その日は泊まりでした。
「君は、先に帰ってくれてもいいから」
上司は、取引先の社長と同窓で、夜のお誘いがあったようです。


 仕事で出張中は、シングルルームが予約されていました。夕方の日差しが明るい部屋に入ると、私は梨絵になるのです。

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 メイクも済ませて、下着からウイッグまですべてを身につけて、そっと廊下に出た。

 誰もいない廊下から、エレベーターに乗り駐車場へ。フロントを通らずに、そこから外に出られるのを確かめておいたのです。

 出張の夜、同僚に繁華街のネオンに誘われても、断ることが多かった。梨絵という一人の女性になって、女装外出を楽しむためです。

 そのホテルは、名古屋、栄という繁華街に近い場所でした。名古屋での女装外出を楽しみ、ふたたび地下の通路からもどり、静かなホテルの中をハイヒールで歩いていた。

 ドアを開けて、そっと中に入ると、ハイヒールを脱いで、素足になります。さっきまでの緊張がとけていくようでした。

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 すでに、コートもドレスも脱いでしまい、夜のために用意した、ピンクのベビードールだけになっていた。

 お酒を飲み、喉が渇いていたので、冷たいものが欲しかった。

 冷蔵庫には氷がない、部屋を出てすぐ近くに氷のサーバーがあった。喉は渇いているが、恥ずかしいことに、ショーツのクロッチ部分は濡れていた。

 女装クラブで、猥談やお触りタイムがあり、我慢汁が恥ずかしいぐらい流れ出ていた。


 ウイッグをとり、メイクも落として男モードにもどるか、ピンクのベビードールを脱いでしまうか、その時、少し迷ったけれど女装した姿で、そのまま部屋を出た。

 部屋から10メートルほど先に氷のサーバーがあって、氷を取りに行った。誰も来ないだろうと思っていたのに、カチャ・・近くの部屋のドアが開いた。

「えっ、まさか、こんな時間に?」
 
 夕方別れた上田次長、彼も氷を取りに来たらしく、梨絵のすぐ後ろに迫ってきた。長いロングの黒髪、薄いネグリジェ姿の私に、次長が、少し酔っているのか、後ろから声をかけてくる。
「ゆっくりでいいですよ、僕は暇ですから」

『どうしよう、困った、次長に気付かれたかな』

 そう思いながら、氷を容器に入れた。
声を出せないので、「お先に・・」のつもりで会釈するのがやっとだった。化粧を落とさなくて良かった、そう思いながら、急ぎ足で、彼から離れて部屋にもどった。

 キーを入れたがドアが開かない、困った。もう一度、鍵穴にキーを差し込もうとした。

「そこは、僕の部屋ですよ」、後ろから上田次長の声。

 どきどきしながら、あわてて反対側のドアにキーを入れて部屋に入った。部屋に入ってから、もっと奥の方の部屋に行けば良かった。僕の部屋に、女が入っていくなんて、変だと思われないか。


 次の日の朝、早くにチェックアウトをするために、フロントで清算をしようとした。足もとを見て、「しまった」。その時、部屋の中のスリッパのままであることに気づき、10階にもどった。

 部屋に靴をとりにもどったら、向かいの部屋から上田次長が出てくるところだった。

 同じエレベーターの中で、僕は黙っていた。

「もう君は、朝食を済ませたのか?」上田次長が聞いてきた。
「・・・」

黙っていると、上田次長が話しかけてきた。
「昨日の夜は君だよね、けっこう可愛かったよ、僕のタイプなんだ」


 それから、フロントでチェックアウトの時間を、少しずらすことにした。上田次長とゆっくり朝食をとりながら、彼の提案に従うことにした.

 宿泊中のホテルの部屋の中で、上田次長に女装してみせることになった。その時は、多少の迷いと不安もあったのだが、今となっては仕方がない。

 すでに僕の心の中の、「女になりたい」という衝動は、抑えきれなくなっていた。

 ニューハーフや女装子に興味のあった上田次長、なんとなく、年上の男性との出会いに期待していた私。

 昨夜、女装しているところを彼に見られた。それは、思わぬアクシデントだったけれど、結果として二人にとっては、よかったのかもしれない。

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 ホテルの部屋に戻り、黒い下着を身につけて、長い黒髪のウイッグで女装した。上田次長に、「準備が出来ました、部屋で待っています」と電話した。


 職場から、遠く離れた場所で、誰にも知られないホテルの密室の中で、私は女になって抱かれた。上司と愛しあう、秘密の恋の始まりだった。


《深夜の会社で》

「各支店からのデータが入ってくるのを確かめたら、俺も帰る」
「今夜も残業はここまでだな、みんなは先に帰ってくれ」

 デスクの上のパソコンのモニターを見ながら、彼が声をかけている。
でもこれって本当は、私への合図なんです。

 この合図があると、私はある支度をするために仕事をきりあげて、帰るのです。会社から歩いて10分ほどの、彼のマンションに向かいます。

 タワーマンションのエントランスからエレベーターに乗り、彼の部屋に入ります。3LDKの間取り、20畳ほどの広さのリビング、彼は大手企業の次長なんです。

 会社内では、女性社員にも人気がある次長ですが、今は一人暮らしなんです。奥様が、小田原の両親の介護のために、別居中なのです。本当は、別居中かどうか、もう2年も一人暮らしを続けているのです。

 うちの会社では、同じ会社内の男女が恋愛することを禁じているのです。社内恋愛が禁止されているのは、男女間のこと、私達は「男同士」だからいいのかしら。

 今夜も身体を隅々まで洗った後、私は「梨絵」へと変身するのです。自分で見ても悩ましい黒いキャミソール、ショーツは若いOLに似合いそうなスキャンティを選んで身に着けます。

 ストッキングも爪を引っ掛けないように、気をつけながら足を通し、引き上げます。ハイヒールに足を入れます。

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ブラジャーの締め付け感が、心地よく、ブラウスのボタンを留めるときには、胸のふくらみが邪魔をします。会社の女性用の制服を隠すように、コートを着ます。

 女性になって、コツコツと足音を響かせて、マンションのエントランスから出ます。これから、彼の待つ会社の事務室に向かうのです。

 夜10時も過ぎると、誰もいなくなった会社の中で、彼のいる所だけが明るいのを確かめてから、通用口にカードキーを入れて中に入ります。


himitunoA3 「コーヒーが入りました」
「ありがとう、そろそろ飲みたいと思っていたんだ」

「遅くなって、すみませんでした」
「梨絵も、一緒に飲まないか」

 コーヒーを飲み終わると、彼に誘われて来客用の応接セットに。何をするのかって、疲れている彼の肩のマッサージ。
その後は、凝りに凝っている下半身にサービスしちゃうんです。

 時には、梨絵の恥ずかしい部分を、彼のいじわるな指先で刺激されて、ショーツからはみ出したペニちゃんが、お漏らししてしまうこともあるんです。

 今夜は、部屋のスイッチを押して照明を少し落としている彼。エアコンの暖房は強めに。そんな時は、マンションに帰らずに、ここで愛しあうつもりかしら。

 社内恋愛はご法度(禁止)なのに、でも梨絵もそのつもり。今夜は、週末の夜だから、少しぐらいは淫らになってみようかしら。

 来客用のソファーに並ぶように座り、彼は梨絵を抱きしめると耳元でささやくのです。

「まずは、僕を悦ばせておくれ」

 トランクス姿の彼の前に跪いて、彼の逞しい物を口一杯に頬張ります。舌を使いながらしゃぶると、たちまち先走りの味が口の中に広がります。

 いつもより堅いし、先走りの量も多い、彼も梨絵を女として興奮してくれているんだ。そう思うと嬉しくて、フェラにも力が入ります。といってもやさしくソフトに。

「ああっ、いい!!」
「梨絵のお口で、いいの」
「梨絵、すごくいいよ、たまんないよ」

 しばらく梨絵の激しいフェラで、彼ものけぞるようにしながら、こらえていました。

「まってくれ、梨絵の中で、逝きたいんだ」
「ええっ、ここでするの?」
「分かっているくせに、いいだろう」

 そして今度は、梨絵が責められる番です。舌と舌を絡ませて、ディープキス.、その後、丹念にオッパイを揉み上げられ、首筋に舌を這わされ、しびれるように快感が走るのです。

 その快感が続いた後、次長の手と指でせめられるのです。若いOLが穿くような薄いピンクのパンティーの上から撫でさすられると、恥ずかしいぐらいに盛り上がり、彼の手でさらに刺激されるのです。

himitunoA5 「ほら、ここがこんなになって」
「イヤッ」
「嫌じゃないくせに」

 若い女子社員が穿くような、薄いピンクのパンティーを突き破りそうなほど、硬くなってしまったあの部分。

  彼の手で、パンティーを脱がされてペニクリを触られると、梨絵はさらに感じてしまい、よがり声を上げてしまいます。
「ああっ!、ダメッ」
「だめってか、だめなはずがないだろう」

「ああ!誰も来ないかしら、大丈夫?」
「誰も来ないか心配なら、そんなに声を上げなければいいのに」
「あああああああ! そんな、無理」
「大丈夫だから、いい子にしてごらん」

 彼は逞しい物を梨絵の大事な所に、やさしく挿入して、最後には一気に貫いたのです。
それからは、もう快感を求めるメスになっていました。

 彼が腰を動かすたびに、梨絵は苦痛とも快感とも言えぬ微妙な感覚が、いつしか快楽の嵐になって、吹き荒れます。彼の腰の動きが激しくなり、それに呼応するように喘ぎ声や荒い息遣いが、静まった事務室の中に響きます。

 快感を求める以外には何も見えず、二人とも興奮しきっていてアクメを迎えようとする頃、彼の物が一段と大きく感じられました。

 私も彼のものを締め付けるように、あそこに力を入れます。あまり奥深くまで入りにくく、締め付けられた彼のものは、浅い部分でピストン運動をします。そうすることで、私のGスポットにさらに当たりやすくなるのです。

「梨絵! いくぞ、逝くっ!!」
「いいわ、逝って、オネガイ」
「中で出すぞ、俺の子を産めぇ!」
「いっぱい出して、赤ちゃんがほしいの!」


 大事なお客様を案内するソファの上で、制服を着た女性社員を、淫らに犯す上司。息を荒くして、絶頂を求める二人は、男と女。

 しかし、スカートがまくれ上がった女性の下半身には、小さいながらも亀頭のついたものが揺れているのです。

 社内恋愛、ご法度の会社の中で、秘密の交際は今夜も続いています。





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