《初めて手にした本の刺激》

  中学に入ったばかりの頃、通学用に新しい自転車を買ってもらったのです。外装5段、内装3段の自転車は、坂道でも楽に上れたのです。父に無理を言って、スピードメーターを付けてもらい、休みの日には遠くまで行って帰ると、走行距離もわかる物でした。

 休みの日には、遠くまで出かけるのが楽しかったのです。私の家は、校外にある住宅地、だから近くには書店がなくて、家から離れた駅前にありました。ある日、駅前の商店街の外れに、一軒の古書店がありました。

 表には、一冊100円でたくさん本が並んでいました。それは古い文庫本、お店の中に入ると、カラーの表紙に「アブ浪漫」、「SM〇〇〇」、「ニューハーフ〇〇」などの本が並んでいたのです。どれも、中学生の私には、高い本ばかりでした。

 お店を出ようとすると、「こっちに、古本だけど安いのもあるよ」と声をかけられました。見ると、3割ほどの値札が付いたものが並んでいました。私は、「ニューハーフ〇〇〇」「SM〇〇」という古本を、100円引きで買って帰りました。

 家に帰ると、父は釣り、母と姉はショッピングセンターに出掛けていました。自分の部屋に入ると、すぐに本を開いて読みふけりました。

 母が読んでいた週刊誌とは違い、性に関する写真や体験談が満載、初めて見る女装者のヌード写真、女性?の下着姿の写真。女装子をホテルで抱き、セックスする話。SM雑誌には、見たこともないような写真、女性が縄で縛られて、後ろから男性に犯されている写真。

 もう、夢中で読みふけりました。縁側に廃棄する衣類の袋の中にあったものが、コルセット、ガーターベルト、本のおかげで何に使う下着かがわかりました。その袋から、いくつかを取り出して、その中にあった姉が処分した水色のミニスリップ、ナイロンのショーツを身につけたのです。
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 雑誌を見ながら、硬直してくるものを、どうにかしたくて触れているうちに、気持ちよさが、次第に強くなって、初めての射精を経験したのです。水色のナイロンのショーツ、なんの飾りもない、光沢のあるすべすべした布地に、精液の染みが広がっていきます。

 胸はドキドキして、息も出来ないほど、どうなってしまうのか、でも動くこともできずに、突き抜ける快感が収まるのを待ちました。

「これが射精なの」
 ニューハーフがホテルで男性の手で、逝かされる話にあった「射精」だと分かったのです。辞典で調べると、病気ではなくて、健康な男性、女性には思春期に始まることと書かれていたのです。

 それから、下着女装してはオナニーに耽りました。大学の頃には、ウイッグやシリコン製のバストパッドを購入して、ワンルームマンションから女装で外出したり、ネットで交際相手を募集していました。

《ネットからの誘い》

 初体験は、高校の時です。友人に「下着女装」に気づかれてしまったのです。彼の家で、彼の姉や母親の下着を身につけさせられて、当然のように友人の硬くなったものを、口で舐めるように言われ、深く咥えさせられていたのです。

 ある日、「精液のようなローション」を友人が買ってきて、3人掛けのソファーに座っているセーラー服やワンピース姿の私のスカートを捲り、ナイロンのパンティーを脱がせて、ローションを塗りつけたのです。

 友人から、アナルでのセックスを受け入れるように言われたのです。嫌がる私に、オナホールを被せて扱くのです。逝きそうになると途中でやめてを、何度か繰り返されて、たまらなくなった時。私は、彼の求めに応じていました。

 初めての時は、かなり痛かったのです。でも、彼も毎日のように求めてくるのです、「犯されている」という気持ちが、次第に「自分で感じてくれている」、「自分を女として求めている」、そういう悦びに変っていったのです。

 夕方まで、誰もいない友人の家で、彼の姉の着なくなったセーラー服、ボブカットのウイッグで女装しては、何度も女子高生になっていました。それは、友人も興奮するのに、必要だったのです。
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 女装した私は、女として彼から与えられる刺激で、何度も絶頂に達する悦びを感じていました。友人の家の中だけではなく、一緒に街にお出かけしたり、時には遊園地にも行きました。女の子になって過ごせることが楽しかったのです。

 彼の恋人になれたら、そう思っていました。でも、彼が求めるのはセックスだけ。私は女にされて、友人の硬直した物を受け入れながら、「このままでいいの?」、男同士でありながら、こんな淫らなことをしていても良いのか、何度も悩みました。

 そんな心配も、大学に入ると友人にはガールフレンドができて、別れてしまいました。社会人になり、私は市役所に勤めました。就職氷河期で、大手の会社の採用も少なく、収入が安定していること、土日が休みで、比較的に残業も少ない、アフターファイブに女装を楽しめる、唯一の不満は、給料が安いこと。

 私は、ネットで交際相手を募りました。女装者の集まる店では、遊び慣れしている男性や、一般人でない人が多かったのです。中には、違法薬物や、性病の恐れもある人がいたのです。何よりも、お店で幅をきかせている常連の女装者に気を使うのが嫌だったのです。

 あるとき、「パートナー募集中」として写真付きで、掲示板に掲載したのです。
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 すると、多数のメールが届きました。
その中に、「パンティーを穿いた、あなたのものが分る写真が見たい」という、メールがありました。その男性は顔も分る写真と、どういう女装子が好きかを詳しく書かれていたのです。

 彼の望んでいたのは、『性転換希望のない、パートタイム女装者、結婚は女性としたいと思っている女装子』だったのです。

 普通に、女装を楽しんでいる女装子、その頃私は「結婚相手は、女性」と思っていました。パートタイム女装者と言うことで、私が仕事をしていることにも理解した上で、交際できるように思えたのです。

 その方だけというわけではなかったのですが、しばらくして、交際が始まりました。

 彼は、妻帯者だったのです。そして私は独身のOL、実は・・・嘘、でも浮気の間だけは「恭子」。 学生時代に女装してアルバイトしていた店で、ママにつけてもらった名前が、「恭子」というか、最初はそう呼ばれていたと思います。
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でも、Hな関係になってしまった私たち。彼には、奥さんが居て結婚して10年ということ、今の私はバツイチと言うことにして、「恭子」として彼を迎えました。

  彼とのお付き合いでは、「何度か交際して、時期が来たら、別れよう」、と思っていたのです。それからは、ほかにも交際する方ができて、彼とは、しばらくは会えませんでした。彼のことも忘れていました。

 彼と別れて2年が過ぎたころ、久しぶりに彼が「恭子に会いたい」とメールをくれました。彼とメールするようになり、彼の優しさや私への、何となくの下心が感じられ、つい私もだんだんと、妙な事を考えるようになっていました。
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 そして、その日が来ました。 ニットのワンピースに、黒いロングのブーツ姿で 新大阪駅に車を止めて、恭子は彼を待ちました。 ほかにも交際中の彼がいるのに、「何をやってるんだ?私は…」 冷たい風に吹かれながら、少しは罪悪感も感じました。

 でも、会った途端、会えてよかったと思っていました。 彼の荷物を積みドライブ、車の中ではさりげなく手をつないできて、「ん?」というと彼は、「つなぎたかったんだ」と言うのです。
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 さらに、運転している私のスカートの膝、薄いストッキングの上から太ももをそっと撫でられて、電流が流れるような刺激を感じて、私は既にこのときから興奮していました。

  ホテルのフロントで彼がキーを受け取り、スタッフの案内を断り、二人きりでエレベーターにのると、彼は私をぐいと抱き寄せるような形をとり、私の心臓はこれから始まることへの期待で爆発しそうでした。

 もう完全に二人は恋人気分、無言で二人は部屋へ向かいました。部屋に入り、荷物を置くと、彼が私を抱きしめました。

「恭子と、こうしたかったんだ」
 私は何も抵抗できませんでした。少し抱き合った後、服を脱いで、下着姿になりました。
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 赤いスリップ姿の私。軽くキスをされ、またギュっと抱きしめられ、背の高い彼に身をまかせながら、私は彼の男としての高まりを感じていました。 本能は既に開花・・・舌を絡めて再びキスしました。すでにベッドに座っていましたが、もうキスだけで力が抜けそうでした。

「すごく素敵だよ。恭子とずっとこうしていたい」 私は何も言えませんでした。
「キミを愛したい」とささやかれ、座っている姿勢からベッドに倒されました。

 それから長い間、舌を絡めていました。 私のアソコはエッチな期待で既に、ショーツの中で先端がジットリ濡れていました。 しばらくして、ショーツの中に彼の手が入ってきました。せっかく股間にはさみこんでいたのに、私のペニクリを捜しあて、指でクリクリといじられていると、もう我慢できません。

 思わず、「はぁっ…」と声にならないような声をあげてしまいました。 一度声を出してしまうとダメでした。

「あっ、ああん」   指はソフトタッチなんですが、かえってそれで敏感に反応してしまいました。彼は私のペニクリが恥ずかしいぐらい硬くなってくると満足したのか、今度は首すじを舐めてきました。首すじの刺激に弱いのです、私は彼に与えられる刺激に翻弄されていました。

「あっ…ダメ、ああ~、そこ、ああっ」と、よくわからないことを言っていました。
「ここが弱いの?もっと舐めてあげるよ。」
「いや~ん、んっ、ああっ」と言いながらも、首すじに電気が走る快感に溺れていました。

「ここも舐めるね」と首すじから今度はブラジャーをずらし、乳首の周囲を舐められ、舌が私の乳首に当たるのです。

「はぁっ、いいっ、ああ、感じるの」と息をもらしました。
「恭子、すごくいやらしいよ、もっと聞かせて」と言われ、すごく恥ずかしいのです。
「はぁ~、ああっ、あっ、あっ」と声をあげていました。
既に彼のものが当たるのは分かっていたのですが、わざと触らずにいると、「すごくかたくなってるよ、触って」と手を持って行かれたので、触ってみると、カチカチでした。

「あーっ…いいよー、すごく気持ちいい。もっと触って」というので、タマの方も包みこんでやさしく、ちょっとタッチすると「あっ、あぁ~、いいよー、上手、すごく」と、とても気持ち良さそうな声を出してくれました。

 彼も私のアソコに手を伸ばし、そっとクリトリスに触ってきました。
「んっ、あぁ~、そこ、だめっ、感じちゃう」
「すごく濡れてるよ、嬉しいよ。もっと感じていいよ」というと、せわしなく指を動かし、さらに乳首を舐められて、ダブル攻撃で 既にイキそうでした。

「あぁっ、あっ、ああ~、あっ」
「イっちゃうから止めて…」
「イッてもいいよ」
「ダメ…もったいない」
「何度でもイカせてあげるから…ほら、ここが好きなんだろ…」

 彼は再び右手でクリトリスをつまみ、左手で乳首つかみ舌でコロコロされると、もう, 私はおかしくなりそうでした。
「あっ、ああっ、ああ~」
「いっていいよ、淫らな声を聞きたい、イク声を聞かせてごらん」
「いくっ、いくわ、ああっ、ああ~、いくー、ああ~」

 私は我慢できずに、彼の刺激で絶頂を迎え、白いほとばしりと共にイッテしまいました。 彼が私のほとばしり出たものを、うまくおしぼりで受けとめてくれました。

 荒い息をしている私に、その後も彼の攻撃は続きます。ずっと乳首を舐め続けていたので、私も彼をイカせてあげようと思い、手で彼のモノを握り上下に動かすと「うっ…あぁ~」っと声を出していました。

 その声が嬉しかったので、今度はお口に入れてみました。 タマをもみながら、先をやさしく舌でチョンチョンとしたり、カリの部分までを吸い込んだりしていると、「あぁっ、あぁっ…いいよー」といい声を出してくれるのです。

 その声に興奮してきた私はどんどん張り切って、彼のモノをしっかり片手で握ってしごきながら、もう片方の手でタマより向こうの部分を触っていると、彼も我慢ができなくなったのか、「ダメ!もぅ、そんなことしたら、すぐいっちゃうよ~」と喘いでいました。

 彼も負けじと私の乳首を触りながらアソコを舐め始めたので、私も腰が震えてしまいました。その時はちょうど69の状態になり、私は彼の大きくなったモノを口に入れたり出したりしていたのですが、彼の愛撫にすごく感じてしまい声を出してしまいました。

 ついに私もくわえ続けることが出来ず、口から出してしまいました。

「あっ、あっ、気持ちいぃ、感じる、あっあっ」
「ボクも気持ちいいよ、すごくいいよ、いいよ」
「ああっ、いい~」

「恭子、感じてる顔すごくいやらしいよ、もっと声出してごらん」
「イヤッ、恥ずかしい」
「聞かせてごらん」
「ああっ、あっ、~ん、いいっ、恥ずかしい」
「全然恥ずかしくないよ、すごくいい顔してるよ」
「ああっ、そこっ、ダメッ」

「声をだして、恭子、聞かせて、ん?」
「ダメッ、あっ、そこっ!」
「どこが気持ちいいの?」
「ここ、ここに欲しい」
「ここじゃわからないよ、ほらっ、どこ?」
「・・・お○んこ」
「恭子、ボクも、もうダメだ、入れてもいい?」
「はあっ、そこっ、ん、そう」

 ローションをつけた彼のモノが、正常位で私のアソコにゆっくりと入ってきました。きっと、奥さんとも正上位なのかしら。 でも、入った瞬間、「あぁっ!あっ、き・もち・いい、イイワッ」と言ってしまった私。

 サイズがピッタリだったのでしょうか、うっとりするぐらい気持ちよかった…。 それは彼も同じだったよう。

「あぁっ、恭子、すごくいいよ」
「恭子で気持ちいいの?、ホント?」
「いいよ、いいよ、すごく、いいっ、恭子はどうなんだ?」
「き…もち…い…い…、あっ…あっ…あっ!」

 その後はもう気持ちよすぎて、とにかく突かれるたびに快感の波が押し寄せてくるのでした。

「恭子…上になってごらん」と言われ、今度は自分が腰を動かす番です。
「ああっ、ああ~、あっ、あっ」
「恭子…上手…あまり動くと いっちゃうよ…」
「あっ…ダメ、恭子っ…」

 本当に逝きそうだったのか、腰を押さえられました。

「危なかったよ、恭子。すごく上手なんだもん」

 多分、そんなにうまくないのですが、そう言ってもらうと、嬉しくて俄然張り切ってしまいます。今度は後背位になり、二人ともすごく感じ、私のアソコもグチュグチュいっていました。

「恭子…もっと声を出して…あぁっ…出してごらん…」
「あっ、あっ、ああっ、ダメ~、あっ」
「気持ちいい?恭子…気持ちいいのかい?」

「すごくグチュグチュだよ、いやらしいよ…」
「ああっ、あっ、気持ちいい、すごく感じるの、ねぇ、あなたも…感じる…」
「ボクもすごく気持ちいいよ、ああっ」
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 何度か彼に後ろから突き上げられ、愛される行為を続けながら、私は女となって、彼は男として二人は熱くなっていました。しばらくして彼は私を仰向きにして、今度は正常位で挿入してきました。

「恭子、今度は君のあそこ」
「わたしのあそこ?」
「恭子、自分で触ってごらん…気持ちいいとこ触ってごらん」

 そう言って、彼は私の手を私のお○ん○んのところに持ってきて、触らせました。 恭子のクリちゃんが、あまりに大きくなっているのでビックリ!しましたが、そっと触ってみるとすごく気持ちいい。

 思わず、彼が見ているのも忘れてずっと触っていると、「そこが気持ちいいの?…恭子…いつもそうやってるの?」と聞かれました。

「内緒よ、ああっ、あっ、気持ち…いい、ああ~ん」
「もっと感じていいよ。声出していいよ。あぁ…いやらしいよ、恭子」

 彼は私の脚を伸ばさせると、両方の肩に担ぐようにして、さらに深く挿入するのでした。

「あなた、ああっ、ああ~ん、あっ、あっ、いくっ、いきそう」
「いいよ…いっていいよ……」
「あっ…あっ…あっ」
「ボクも一緒に行くよ」
「あっ、あっ、ああ~ん」
「イクっ、イクっ、だめっ。あっ」
「恭子、イクよ、イクよ、イクッ」
「イクわ、イク、イク、ああっ…」
「うっ…」

 それからしばらくは二人とも身動きできないまま、私は余韻を楽しんでいました。

「すごくよかったよ、恭子…」
「ん、私も…」

 その後、私たちは、二度もイッてしまいました。こんなに体の合う人とは、やめられそうにありません。そして、彼が離婚したことを聞き、二人の交際、同棲が始まりました。


《明日は通院なのに》

 ひいきのチームが勝つと、夜遅くまでスポーツニュースを見たがるご主人様、当然、お休み(寝る)になるころには、日付が変わります。

 早い時間のスポーツニュースを見逃して、深夜になることも。私とは日付が変ってからのプレイ(セックス)・・・そんな時の会話。

「負けたら寝ましょう、勝ったらいいけど」
「今日のチーム相手に勝つなんて、無理だよ」
「それじゃあ、負けても、1点差ぐらいなら」
「1点差だったら?」
「残念会はベッドで、一試合だけサービスするわ」

 でも、今夜は特別、BS放送でお気に入りのチームの試合があるのです。
「録画して、明日、通院後に見ることにしたら?」
「今夜は、8時から寝る、目覚ましを3時にしてくれ」
「そんな、血圧が高くなるわよ、明日」

 明日の金曜日、お仕事は、通院のためにお休みすることにしていました。次の日検査があるので、お酒は控えて、ベッドで、一試合だけのつもりが翌日に延期になりました。

 目覚ましで、目覚めてからテレビを見ている彼。仕方なく、お付き合い。結局、試合が終わっても、少しも眠れなかった。

 起き上がると、彼の通院の仕度をするのが私の役割。彼は、採血の検査があるので、朝食は抜き、私も朝食は抜きにしました。

 通院に付き添う妻のように、50代の彼に合わせて、奥様ふうにマニキュアも透明のもの、つけまつげも控えめのタイプ、いつもより露出の少ない装い、運転しやすい、かかとの低いパンプスで出かけました。

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 彼を車で病院の正面まで送ると、駐車場へ。彼は、先に受付を通り、検査の後、診察です。診察室の前のソファーに座っていました。

主治医の診察では、血液検査の結果から指摘された彼。
『血糖値、尿酸値が、まだまだ高いね』
「一応、気にはしてるんですが」
『お酒は減らしましょう、肉の代わりに魚を食べるように』
「魚ですか」
『鯖、あじなどの魚を食べましょう』

さらに、診察室で彼の後ろにいる私に、声がかかります。
『奥さん、食事は野菜中心に、お肉、お酒は控えめにするように』
続けて、主治医から
『ご主人の糖尿病が進行すると、いろんな症状が出るから』
「どんな症状ですか?」
『白内障や、腎臓病、足のむくみ、痛風など、怖いですよ』

『ご主人、立つものが立たなくなることも・・、奥さんも気を付けて』
主治医の話に黙ってうなづき、次回の予約票を受け取りました。

 診察の次は、栄養士から彼の食事指導。50過ぎの栄養士さんに、きつく塩分コントロールを指導された。指導されている彼の後ろにいる私にも、きびしい言葉。
「たんぱく、脂肪、塩分の取り過ぎ、気をつけてあげてね、腎機能も下がっていますから」と言われて、黙ってうなずいていた。

 他人ごとのように思っている彼。しっかり取り組んでいた私。減塩醤油、薄い味付け、ビールは一缶だけと、彼にも減らすように言っていた。 前回よりは、少し検査結果は良くなっていた。

《焼き肉の後は、ホテルで》

 会計を済ませると、午後になっていました。朝食抜きだったのでお腹が空いたのか、彼が選んだお店は焼肉屋さん、
主治医から言われたばかりなのに・・・

 その後は、お決まりの肉欲コース。深夜のテレビCMに映っていたファッションホテルで、上になったり下になったり。サッカーの試合のように、熱くなって、ネットでなく、ベッドを揺らせて、ゴール。

 気が付けば、お昼寝込みで2時間ちょうど。病院の医療費よりも、高い休憩が終わり(あまり休憩にならなかったけど)。

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「このスマホのカメラは、高性能なんだ」
「このスマホで、記念に撮影しよう」
記念にって、何の記念なのかしら?

待って、と言っても待てない彼に、写されたスマホの写真。 昨夜の寝不足とエッチの疲れもあって、硬い表情の私。

ホテルを出るころには、日が傾いて、ホテルのネオンもキラキラ。前の道路は渋滞中、ここから出るのは、はずかしい。

 ホテルの駐車場から、道路へは静かに出ました。帰りは、彼の運転で、私はひとやすみ。すこし窓を開けると、火照った身体に気持ちいい風。

 帰るとすぐに、私は部屋着に着替えると、夕食の支度。週5のパートタイム女装妻でも、主婦は忙しい。

 まず、最初に白米でなく、十穀米を炊く。ゴボウを洗って、人参、大根を刻み豚汁を作る。 それから、鯖の味噌煮、最後に、お野菜を山盛りのサラダにして、調理は終了。夕食にハイネケン、今夜のために、ユンケルとプロキオンを用意して。

  そんな時、ソファーで、いびきをかきながら、うたた寝をしている彼。エネルギーを補充しておいてね、その分、夜にお返しを期待しています。彼の休みの日は、主婦の休日。家事から解放されて、女としてだけ過ごします。


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