【目次】女装は幸せの扉を開く
【1】
《秘密の部屋》《先生と二人きり》《妻の派手な下着》《女装生活》

【2】
《男に抱かれる女装子》《仮面パーティーで女に》《抱かれる悦び》

【3】
《久しぶりの潮吹き》《女としての満足感》《奥さまのような生活》


 高校生の頃から、女装はやめられなかった。ある日、ホテルで浮気している妻に気づいた。結婚生活は終わりを告げ、男を演じ続ける暮らしから解放された。これからは、もう一人の自分に変身するのです。

《秘密の部屋》

 近くの工務店に売却を依頼した一戸建ての我が家も、ひとりきりになってみると、壁の汚れやフローリングの床の傷みが目につき、何よりも妻と暮らした家にいることが苦痛でした。

 それは、合鍵を持って荷物を取りに来る妻と、顔を合わせたくなかったのです。

 車庫から愛車に乗りこむとスタートボタンを押し、自分が管理を担当していたチェーン店のある私鉄沿線に向かいました。

 白い11階建てのマンション、その入り口でリモコンで操作して駐車場の中に入る。建築後2年ほどで手放された物件を、知り合いに頼み競売で手に入れた。内装はリフォームの必要がないくらい綺麗だった。

 何よりも気に入ったのは、最上階で眺めがいいこと、駅から徒歩で5分、駐車場付きの物件で、浴室にはジャグジーの設備もあったこと。それを市価の半値以下で手に入れた。このマンションのことは妻には内緒にしていた。

 妻にも内緒にしていたのは、自分以外の誰にも入ってほしくない空間だったからです。このマンションの中で、人には言えない秘密を楽しんでいたのです。それは、世間の人には理解されないかもしれない。女装することで、自分の気持ちを解放することができたのです。

 会社からは、重い責任を負わされ、親の遺産相続では身内との争い、妻の実家との煩わしいことから離れ、自分の自由な時間、女装してもう一人の自由な自分、化粧して変身した姿で過ごしたかったのです。

 鍵を開け、部屋の窓を開けると、爽やかな風が入ってきた。男物の服を脱ぎ去ると、浴室に入り、バスタブに湯をためながら外の景色を眺めていた。

 リフレッシュ休暇という形で2週間、有給休暇が一週間、合わせて三週間の休みが取れた。どう過ごすか、それは前から望んでいた、女としての生活を体験することだった。

 このマンションには、女装するためのものはかなり買いそろえてある。下着、ランジェリー、四季それぞれの洋服、バッグに靴など。特に靴は、自分に合うサイズをさがすのが大変だった。

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 男モードで、試着することができなくて、ブーツも脚に合わないものを買ってしまったことがある。

 同じLLの表示でも、24.5の靴もあれば、25.5に近いものがある。

 婦人服も、11号で身体に合うものがあれば、15号でも余裕のないコートもあった。試着することが大切だと思うことが多かった。
 女装して行くと、試着させてくれる店もあったのです。

《妄想にふける女子高生》

 女装を始めたのは、たぶん同じ理由の人もいると思う。
姉が高校を卒業してから社会人となり、身につける下着もレースや刺繍の飾りのある,
派手なものになるころ、わたしは思春期を迎えていた。

 父親が家に持ち帰った雑誌や、母親が読む女性週刊誌など、必ずと言っていいぐらい男女のセックスの話が掲載されていて、すでにオナニーを覚えていたわたしは、雑誌のセックス描写やカラーのグラビアで、自慰をするようになっていたのです。

 そういう成人向けの雑誌の中には、性転換した海外の話や、”カルーセル麻紀”や”はるな愛”をはじめとして、ニューハーフなどが取り上げられていて、男から女性に変身した彼女たちの写真に、強い興味を持ってしまったのです。そして、姉の処分した下着を身につけて、オナニーするようになっていました。

 高校の頃、スポーツのクラブにも入りましたが、女装オナニーをやめることは出来なかった、それどころか家庭教師に来ていた、近所でも優秀だといわれる彼に惹かれて行ったのです。
 彼が来る日には、ピンクのパンティーを穿き、セーターの下にはブラジャーをしていることもあったのです。

 彼が帰った後、ピンクのパンティーを穿き、まだ胸はAカップのブラジャーを身につけて、ミニスカートに、タンクトップ姿で女子高生になりきって、彼に愛されている自分を想像してオナニーをしていたのです。

「先生、今日もあれして欲しいの・・・」
「そんなことばかりしていると、勉強ができなくなっちゃうよ」
「先生のイジワル、先生のためにせっかく新しいブラとショーツにしたのよ」

 女子高生の私はスカートに、ピンクのタンクトップ。
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 その姿で、先生に抱きつき、絡み合った姿勢のまま、ベッドに倒れこむのです。そうなると、先生は次第に「男」になって、私を女の子にするのです。

 ブラジャーを上にずらすと、次には乳首を口と舌を使って舐めまわしている。
「ああー、先生」
「先生なんて言うなよ」

「そこ、すごく感じるの、乳首が」
「アアッ、先生、そうされると弱いの」

《先生と二人きり》

 二人きりの家の中、今度は先生の手が下半身に伸びてきます。小さいけれど私のあれに触り、先生の指が、パンティーの薄い布地越しに刺激を強めてきます。

「ああ、逝っちゃいそう」
「逝ってごらん、遠慮しないで」

 そこから何度か手を止めてみたり、かなり焦らされるのです。

「オネガイ、ひと思いにイカセテ、もうだめっ」
「いいよ、いくらでもイカセテあげるから、イッテごらん」
「アアーン、ああー、ああっ」
 自分で女子高生を演じる妄想の中で、白濁を何度か飛ばしてしまったのです。

 それがまさか、現実のものになるとは、思ってもいませんでした。

 夏休みのある日、家族がだれもいない自宅で、家庭教師の先生が来るまでに、まだ時間があると思っていたのです。

 先生が来るまでに、いつものオナニーがしたくなって、ミニスカートに、ピンクのタンクトップ、下にはピンクのパンティー、胸はAカップのブラをつけていました。
 そして、もう少しでいけそうな時にチャイムが鳴ったのです。実は、その日、先生の来る時間を間違えていたのです。

 カールしたセミロングのウイッグをかぶり、ミニスカートに、ピンクのタンクトップで玄関に出ました。宅配便かなと思ったのです。

そこには、日に焼けた先生が立っていました。
「どうしたの?」
そう言われて、わたしは身動きできず、立ちすくんでいました。

 私は頭の中が真っ白になって、先生に正直に告白したのです。
今でいうカミングアウト。私は、誰にも言わないでとお願いをしました。

 しばらく沈黙のあと、先生から「可愛いね、大丈夫、誰にも言わないから」
二人で、私の部屋に入りました。

 女装オナニーをしていること、それをやめることは出来なくて、それどころか家庭教師に来る彼に惹かれていて、彼が来る日には、ピンクのパンティーを穿き、時にはブラジャーをしていることも伝えたのです。

 いつも、彼が帰った後、ミニスカートに、タンクトップ姿でピンクのパンティーを身に着けて、女子高生になりきって、彼に愛されている自分を想像してオナニーをしていたことを伝えたのです。

《先生!逝っちゃう》

 私は女の子の姿のままで、先生に抱きつきました。先生に抱きかかえられ絡み合った姿勢のまま、ベッドに倒れこみました。

 そうなると、先生は次第に「男」になって、ブラジャーの上から揉むような仕草で、次には乳首を口と舌を使って私を舐めまわすのです。

 二人きりの家の中、今度は先生の手が下半身に伸びてきます。小さいけれど私のあれに触り、先生の指が、パンティーの薄い布地越しに刺激を強めてきます。

「ああ、逝っちゃいそう」
「逝ってごらん、僕に遠慮しないで」
「恥ずかしい、やめて!」
「だったら、やめようか」

 彼は、何度か手を止めてみたり、かなり焦らされるのです。

「オネガイ、ひと思いにイカセテ、もうだめっ」
「いいよ、いくらでもイカセテあげるから、イッテごらん」
「アアーン、ああー、ああっ」

 自分で女の子を演じる妄想と、彼から与えられる刺激の中で、白濁を何度か飛ばしてしまったのです。

 家族の居ない家の中で、そんなことが、何度かあったのです。姉の嫁いだ後には、箪笥に残された女子高生の制服があって、家族が出かけてしまって誰もいない日には、それを着て、彼と過ごすこともあったのです。

 その時はまだ、本当のセックスは経験しなかったのです。

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 大学に入ったころ、近くの美容院が倒産して、店内にあったものが店の駐車場に投げ捨てられていたのです。

ふたの開いた段ボールからウイッグが見えていました。ショート、ロング、ストレート、カールしたものなど茶髪も含めて5つもあり、それを家に持って帰りました。

 化粧品を買い、女装、それもウイッグまで身につけて、完全な女性の姿になって、外出までするようになりました。

 時間に余裕があればバイトなどして、若い女性の服やバッグ、アクセサリーを買って、女装を続けていました。

 ただ、女の子と付き合わなかったかというと、化粧の仕方、服や下着のサイズの選び方など、女性の観察をしたくて2,3人と付き合いました。

 地方出身の同じ研究室にいた、バストの大きい、クラスでも1,2で可愛いと人気のある彼女と、関係を持ってしまったのです。

 薬学の専門課程では夜遅くまで研究するために、大学近くの彼女の部屋に泊めてもらうこともありました。

 豊満な乳房、長い髪、丈の短いスカートから延びる彼女の脚、その彼女に自分のイメージを重ねて、こんな風な女の子になりたい、そう思って彼女を見つめていました。

 夜、毛布だけで寝ている私に、「こっちに来て、一緒に寝よう」と誘われて、彼女の身体を抱き、初めて男女のセックスを体験したのです。
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 彼女の豊満なバストに、惹きつけられ、乳房に吸い付きました。彼女のあえぐ声が、性欲を刺激して、僕はもう、彼女を抱きたいとしか思えなかった。

 彼女の手で避妊具をつけ、彼女の誘導で中に入れることができたのです。

 彼女は、今から思えば処女ではなかったようです。そうした関係が続き、病院での実習も済み、薬学部の卒業試験が終わり、二人ともパスしたのです。

 その夜は、本当は久しぶりに女装を楽しみたかったのに、同じ研究室のメンバーとの飲み会の後、彼女を送りました。

「泊って行ったら」と誘われるままに、遅いから友人宅に泊まると家に電話をしていました。

 その夜は少し酔っていたし、つい彼女が買い忘れていたのか、避妊具なしで、彼女と熱く燃え上がってしまったのです。「生理がない」と、卒業式の前日彼女に知らされたのです。

 国家試験に合格、就職先の病院では夜勤残業をこなし、生まれてくる子どものために必死で働いたのです。

 休日も返上して仕事に夢中になって働き、それが評価されて調剤薬局グループに転職もしました。子どもが小学校にあがる頃には、念願のマイホームも手に入れたのです。子どもの名門中学受験ごろから、妻は外で働くようになったのです。

《妻の派手な下着》

 息子の大学受験、それも医学系への進学をさせたいからと、妻は薬品卸の会社に勤め、すれ違いの夫婦生活を送るようになっていました。

 妻は休日にも、顧客との商談があるからと出かけて行きました。にわか雨で取り込んだ洗濯物の中に,見慣れない妻の下着がありました。

 私には着て見せたこともない、派手なレースのブラとショーツ。それに、お揃いの様なキャミソール、網目のストッキング

 そんなある日、市内の繁華街の近くで、妻の車がホテルに止まっているのを見つけてしまったのです。彼女の出張先ではない場所で。

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 そのホテルは、男女が性の営みに利用するような場所だったのです。まさか、と思いながら、ある日、妻の車の後部座席にGPS携帯を隠しておいたのです。そして妻の居場所をGPSで確かめたのです、

 ほとんどがホテル街の中で2,3時間駐車していました。
誰かに,妻が車を貸したのか? それとも、妻が誰かと一緒なのか。

 それが、間違いであってほしいと思ったのですが、私が問いただしたら、妻は悪びれずに、平然と言うのです。

「あら、知ってたの」
「知ってたさ、どういうつもりなんだ」
「誰なんだ、遊ばれてるだけじゃないのか?」

「私は、本気よ、貴方と別れたいの」
妻は本気だと言い張るのです。

 相手は、妻と同じ高校の同窓生、奥さんを亡くして今は独身、エンジニアをしている彼は、妻の会社の業務用システムの担当者だったのです。

 それから、妻はすぐに家を出てしまいました。衝撃だったのは、子どもの父親は彼だと言うのです。

 妻を寝とられ、息子まで失ってしまい、生きる意欲を失ってしまった。いったい自分は、これからどう生きようか、会社を辞めるつもりで休暇を願い出た。

《女装生活》

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 リビングには、カーテンを揺らすように爽やかな風が入ってきた。明るい浴室に入り、バスタブにつかりながら、最上階から外の景色を眺めていた。

 青い空が広がっていた、遠くには生駒山、さらに南には和歌山、紀淡海峡が見えている。時折、小さな白いものが見える、高い空を音もなく飛行機が横切る。

美しく装うために、男の汗を流してしまいたかった。今日からは、今まで抑えてきた気持ちを開放して、女装してひとりの女としてリフレッシュ休暇を過ごす、自分へのチャレンジを始める決心をした。

 浴室を出ると、バスタオルで身体を拭き、レースのパンティーとお揃いのブラだけで、ソファーに座った。カーテンを開けていたが、周囲には高い建物はなく、誰からも見られる心配はない。


 ドライヤーで髪を乾かし、化粧水で潤った肌にメイクをする。少しロングでカールした、おとなしい黒髪のウイッグに合わせて、ごくおとなしい服装で出かけることにした。

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 午後1時のスーパーは、混雑もなく、食料品を選ぶとレジに向かった。

 セルフレジでは、機械的に作業をして、カードで支払った。セルフレジのコーナーの担当は、中年の女性だった。客の顔をちらっとは見るけれど、品物に視線が向けられていて、私が女装しているなどとは考えてもいない様子。

「奥さま、お帰りは右、左どちらですか」
 駐車場の出口で、スーパーの警備員に声をかけられた。お嬢様と言ってほしかったのに。ウインカーで左と合図した。

 マンションに戻ってきたら、リモコンでチェーンを開閉させて中に入った。出かけるところなのか、テニスバッグを持って、車に乗り込む人が居た。その車が走り出すのを見てから、自分の駐車スペースに車を止めた。

 オートロックのエントランスから、郵便受けを見て廊下を通り、エレベーターにのった。郵便受けに入っていたダイレクトメール、申し込みをしたものが届いた。すぐに中を見たかったが、部屋に戻るまで我慢した。

 エレベーターには、だれも載ってこなかった、最上階に住むと、下りは誰かと一緒になることがある、でも上りは途中から乗ってくる人は少ない。

 11階まで、エレベーターの中のミラーで、自分を見た。
「今日は、化粧がうまくできているわ」、そう思った。

 ダイレクトメールは、ある会員制クラブの案内で、ある範囲の職業の人しか入会できない。申し込みには、QRコードで指定されたアドレスに、個人情報を送らねばならない。その審査に通ると、ある場所で面談、会員登録することになる。

 会員サービスには、表向きのメニューと夜の秘密のメニューがある。以前、知人に誘われて夜のパーティーにも何度か参加した。全員が素顔ををさらさず、仮面をつけて参加するのがルールだった。

 今回は、女装会員として登録申し込みをした。女装会員については、推薦者が必要で、梅田のクラブのママにお願いした。


《つづく》 女装は幸せの扉を開く【2】


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