《⼥装の写真コンテスト》

 私が社会人になって、女装を楽しむようになった頃の想い出です。
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 その頃は、バブルがはじけて、阪神淡路大震災があり、世の中は勝ち組とそうでない糸に別れていました。ネットが普及して高速になり、掲示板やメール、チャットでも、盛んに遊ぶ人が増えていました。女装子の世界も、掲示板やお店の紹介が増えていました。

【応募】

 最近は、エリザベス会館なども無くなってしまいましたが、その当時は、リーマンショック前、あちこちに女装できるお店、女装で楽しめるお店が開店していました。いろんなところで、といっても女装会館、女装できるお店でしたが、⼥装の女王コンテストが、お店主催でありました。

 多くの女装子の応募があり、優勝するのは、お店の常連さんが多く、駆け出しの女装子の私は、入賞すらできず悔しい思いをしていました。応募の仕方は、自分のお気に入りの女装写真を、ネット経由で、お店に送り、エントリーするのです。

 そんな時、女装に夢中になっていた私は、よく知らないお店の”⼥装の⼥王”の写真コンテストに応募したのです。

『応募者が少ないから、ぜひ応募して』とお店の⼈に誘われて、軽い気持ちで、ティアラを頭に飾った写真を選んで、12月に応募しました。
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優勝賞品は、ウェディングドレスとプロによる写真撮影、 副賞として、ホテルの宿泊券がプレゼントされるのです。

 年末にその年の女装の女王が選考、審査されるのです。結果を待ちながら、仕事に通っていた私に、メールで通知がありました。

 それは、優勝の通知でした。指定された日に、お店に来てくださいと連絡がありました。ドレスを仕⽴てるために必要なので、お店で⾝体のサイズを計りました。

 後⽇、指定された時間に、賞品のウェディングドレスを受け取りに⾏くと、優勝者は、そのホテルで、ウェディングドレスを着ての撮影でした。



【苦い経験】
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 花嫁姿での撮影の途中から、思いがけないことが起きたのです。⼥装花嫁と男性モデルとの絡みの写真撮影が、条件だったのです。

 はじめは、ためらっていた私です、ウェディングドレスの着付けやメイクが終わり、休憩の時、お酒をすすめられました。
 甘いリキュールのカクテルでした、お酒に弱い私は、すぐに⾝体が熱くなり、気分が変わっていくのを感じました。

 アシスタントの女性に連れられて、ベッドルームへ。撮影がはじまりました、カメラマンの指示に従って右を向いたり、姿勢を変えたりポーズを取りました。

 しばらくして、そこに、花婿役の男優が来る頃には、朦朧(もうろう)となり、ベッドの上で性的な興奮の後、⼀瞬、寝てしまいました。気が付くと撮影は終わっていたのです。

 ウェディングドレスは、きれいな衣装ケースに入れて渡されました。数日後には、ウェディングドレスを着て、撮影された写真も届きました。

 そして、そのお店の招待状(無料利用券)も有りました。
「ぜひ、お店に来て、楽しい時間を過ごしてください」

 そのお店に、ウェディングドレス姿の私の写真が、掲⽰されたのです。

 私は、何度かその店に行きました。〇〇年女装の女王として、写真が掲示されていました。その写真を見た人から、声をかけられました。

「凄いわね、あんな風にきれいになれるなんて」
「花婿さんまでいて、お幸せね、女装子の夢だわ」

「見たわよ、たくさん出したのね」
最初は、応募した写真の数?と思ったのです。
ところが。冷たく笑う人もいたのです。

「ウェディングドレスで、花婿さんと愛し合ったの」
「綺麗なドレスが似合っているわ、まるで、AV女優ね」

 なぜか 気になり、いつもと違う曜日に行ったのです。その日に、別の写真があったのです。 私が居ない時、店内に”⼥装花嫁”というアルバムが置かれていました。

 数枚の組み写真がアルバムになって、誰でも⾒れるように置かれていたのです。

 その写真につけられたタイトルは、 ”射精する花嫁”だったのです。
それは、数枚の下のような写真でした。

 花婿役の男優の上に、花嫁が騎乗位の姿勢で絡み合う。花嫁の胯間に、あってはならないものが、それを男優が扱き、下から腰を突き上げられて、花嫁があの瞬間を迎え、白いものをほとばしらせる。

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 ネットでは、射精シーンも最近では、よく見かけるようになりました。
それは、その個人の判断によるべきものと、思っています。そういう写真は、私は個⼈的に秘密にしておきたかった。断りなく公開されたことは、とても、⼼が傷つく苦い経験でした。

⼆度と、その店には⾏きませんでした。
既に、そのお店は無くなっています。

 そして、今でも私が、下半身あの部分だけを撮影されるのが嫌なのも、その時のことが、トラウマになっているからです。

 恋のお相手と、愛し合うときは、ショーツを脱がされても、ペニちゃんを見つめられても、いいのです。お口で愛し合うのも、大好きです。





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