【目次】背徳の愛に恋して
第1章
《別れの後の出会い》《梨穂の秘密に萌えて》《見合い》

第2章
《下着女装》《甘美な刺激》《 夫婦の寝室》《 妖しい香り》

第3章
《 背徳の悦び》《 義兄との淫らなプレイ》《 花嫁になった私》




【あらすじ】
 一人で過ごす夜、悩ましい下着を身につけて女装を楽しむようになり、入院中の義姉宅に入り、夫婦の寝室で、元恋人の下着を身につけているのを、義兄に知られてしまう。



《下着女装》
 清美と結婚してから、僕自身は特に変ったこともなく過ごすことができたのは、最初の一年ぐらいだった。

 休みの日ぐらいのんびりしたいのに、親戚の法事や祝いに、婿殿として付き合わされることが多く、何も用事がなくても、清美の実家離れができないために、土日は清美の父母と過ごすことが多かった。

 ところが清美が妊娠した頃から、つわりが始まり、症状が重く食事も十分にできないほどだった。大事を取って清美一人が、実家に帰り過ごすようになり、出産が終わるまで実家に居ついてしまった。

 禁欲生活、清美に着せて見ようとデパートや輸入下着の店で買ったガーターベルト、ロングブラジャーやベビードール、コルセット、ナイトガウンなどが無駄になってしまった。

 清美に着せて楽しむはずが、妊娠と同時に禁欲生活を強いられるようになった。その時ふと清美の代わりに、自分がつけてみようという気分になった。忘れかけていた、女装への憧れが強く心を動かしてしまった。

 脱毛クリームを買ってきて、入浴中に足の指先から足首、すね、膝、太もも、腰の回りから腕、胸まですべての手入れをして、髭をそり、少しだけ眉毛を細くした。

 身体を乾かしてから、ゆっくりと髪を乾かして、清美の持っている基礎化粧品をドレッサーの鏡の前に並べた。さらに妻にプレゼントと言って、妻の持っている化粧品と同じ物を買い揃えてあったので、口紅やファンデーションなどが減ったと言われることもない。

714e2bf7

 かつらは、清美が唯一持っている濃いブラウンのロング、あまり好きではないが、この際これを使用することにした。そして一人しか居ないのに、鏡に映る自分と会話するのだった。

「ねえ、今日はどの下着にする。」
「あなたのお気に入りの黒い下着でそろえて、ガーターベルトにストッキングにしたら。」

「少し派手じゃないかしら。」
「その方が殿方がお悦びよ。」

「ストッキングは、どっちにしようかなあ。」
「そのガーターベルトには、網目のガーターストッキングにしたら」
「とても目立ってしまいそう、黒いストッキングにするわ。」
「どちらでも、男のイヤらしい注目を集められるわよ。」


「ねぇ、今夜は外出するの。それとも、このままでいいの?」
「そうねぇ、その姿で抱かれたいなら、お部屋でエッチかな。」
「じゃあ、透けて見えるぐらいのベビードールでなくても」
「ああ、そのままで、すぐにエッチしたい、君に恋しちゃいそうだ」
0-0-haitoku111

「お願い、あせらないで。長く楽しみたいの。」
「ほら、きみのあそこも、本当はもう可愛がってもらいたくて。」
「いやよ、さわらないで、もう、だめだったら。」
「ほうら、やめるよ、それでいいのかい。」
「ああー、やめないで、もっと続けて。」

「やーめた、君にはもっとほかの事をしてあげよう。」
「あー、いじわる。でも、なんの事。」
「おお、しらっばっくれて、君にバナナを上げよう。」
「いやよ、痛い事はしないで、お嫁に行けなくなってしまう。」
「じゃあ、僕の嫁になれば良いよ。」


 いつもは冷蔵庫から輸入もの太いソーセージを出して、湯沸しポットに入れる。すこし温まったところで取り出して、男性器の形をしたディルドーの代わりに使っていた。

今夜は、購入したばかりのディルドーを取り出した。コンドームをかぶせて、滑りを良くするクリームを塗りつけた。

「さあ、今から君を、女にしてやろう。」
「いやよ、怖いわ。」

「はじめてだから、無理よ、そんなに太いの」
「きみは、まるで処女みたいなことを言って」
「初めてよ、そんなの、はいらないわ」

「何に使うか知ってるんだ、これを使う喜びを知ってるんだろう。」
「やめてよ、今は貞淑な妻なのよ。」
「人妻か、それも良いもんだぜ。」
「さあ、そこに手をつくんだ。お尻をあげて。」
「さあ、入るぞ。どうだ、感じてるのか。」

「ああ、すごい、太いのね」
「きみのために、買ってきたのだよ。ほうら、突いてやろう。」
「あっ、亀頭の部分が、あっ、当たるの」
「どうだ、男の形のもので突かれる方がよっぽどマシだろう。」
「ああっ、もっとよ、もっと突いて。」

「女になって、男に突かれるのも、いいもんだろ」
「ああー、もう来そうだわ、だめっ、あっ来るわ、あっ。」

 しばらくの間、ヒクヒクと感じながら、ベッドの上に倒れこんでいた。コンドームの中には、清美とのセックスよりも多いぐらい、白濁が溜まっていた。


《 甘美な刺激》

 清美が出産までの間、男やもめ状態で暮らしていた家に、妻と子どもが帰ってきた。妻の両親も待ち望んでいた男の赤ちゃんで、清隆と名づけられた。それからというもの、種馬の役に立ったかのような扱いで、しばらくは大事にしてもらったものの、結局は婿殿の扱いに戻った。

 清美も出産後は元気になり、育児書を読んだり、おばあちゃんと子供服の買い物など楽しんでいた。しかし夜のほうはさっぱりで、5ヶ月たってやっとセックスがOKとなった。

「なあ、清美、今夜はガーターベルトをして、娼婦のような感じで雰囲気を出さないか。」
「何言ってるのよ、明日仕事でしょ。」
「それなら、レースの綺麗なパンティーをはいて、ベビードールぐらいいいだろ。」
「もうしつこいわね、パンティーだけよ。」

 夫婦生活もそう言った次第で、甘い新婚時代のようにはならず、だんだんとあじけないものになった。綺麗な下着を身に着けるどころか、おばさんの履くようなパンツとパジャマで寝ている清美に、色気を感じなくなってしまった。かえって出産前の一人寝の夜が恋しくなっていた。

 そんなある日のこと、
「姉さんが、検診で結果が良くなかったらしいの。」
「義姉さん、確か乳がんだったね、去年、手術をしたんだろう。」
「経過観察中だったの。5年以内の再発の確立が高いんだって。」
「また入院してるのかい。」
「そうらしいわ、先週からの入院で、これから抗癌剤や放射線治療に入るんだって。」
「お兄さんも大変だな。」

「お兄さんなんかより、父と母がひどく落ち込んでいるのよ。」
「じゃあ、お義姉さんの世話でこれから大変になるな。」
「あなた、私は子どもと二人当分の間、実家にいますから。」
「ええっ、いつから。」
「明日からよ。ご飯が食べたかったら、実家に来てね。」

 そんなあわただしい話しで、次の日は、妻と子どもを車で妻の実家に送り届けた。日曜日の夜は、また久しぶりに、女装できる。そう思うと、悦びが帰りの車の中で、気持ちをうきうきさせていた。自宅に帰りつくと、鏡の中の自分と言葉を交わしていた。

「ねえ、今夜はどの下着がいいかしら。」
「あなたの好きな黒のエナメルのビスチェとショーツにしたら。」
「少しエナメルは触り心地が良くないけど」
「その方が、おじ様には受けるわ、きっとお悦びよ」

「ストッキングは、どっちにしようかなあ。」
0A-Bo3
「その真っ黒な、大きな網目模様のにしたら。」
「外は歩けないわ、とても目立ってしまいそう。」
「その方が、イヤらしい男の注目を集められるわ。」

「ねぇ、今夜は外出するの。」
「そうね、女装子好きのおじさまがいる、クラブに行ってみる?」
「2時間だと、おじさまとホテルに直行、お部屋でエッチかな。」

「もう、お出かけするから。黒のエナメルのブーツを履くわね。」
「あれっ、きみのあそこも、もう可愛がってもらいたくて。」
「いやよ、さわらないで、もう、だめだったら。」

「ほうら、やめるよ、それでいいのかい。」
「ああー、やめないで、もっと続けて。」
「そうか、ゆっくりとじらしてやるか。」
「あー、いじわる。」

「じゃあこれでどうだ。」
「いやよ、もう感じすぎちゃうわ、アアーン、ダメッ」
「ほうら、こうしてやろう。」
「あっ、あっ、あっ、そうよ、もっとよ。」

「どうだ、こうされるのがよっぽどマシだろう。」
「ああー、もう来そうだわ、だめっ、あっ来るわ、あっ。」

 ひとりで二人を演じながら、誰でもない自分の手で、甘美な刺激を与えられて、ベッドの上に横たわっていた。

 久しぶりの快感に酔いしれて、エナメルの下着で女装したまま、射精の後も、しばらくの間、女のようにヒクヒクと感じながら、女の姿でいることが幸せだった。



《 夫婦の寝室》

 妻の姉、めぐみの病気は、重かった。病院に見舞いに行くと、抗がん剤の副作用で頭髪は抜け落ち、また胃腸を含め、内臓も食事を受け付けない状態だった。兄も仕事の合間には付き添っていたが、ほとんど清美の実家の母か父が付き添っていた。

 姉の体調が悪く、パジャマやタオル、バスタオルなどの洗濯が必要で、病院にもコインランドリ-はあるのだが、数が限られているのと利用者の方が多いため、順番待ちせねばならず、洗濯機が空いていることが少なく、結局、自宅で洗うことになった。

「ねえ、あなた。兄さんが洗濯するって持って帰った洗濯物、明日取りに行ってくれる。」
「あした、俺の休みだよ。」
「休みだから言ってるのよ。お願い、今夜はあなたの好きなエッチな下着を着てあげるから。」
「ここで、俺が今夜泊まっても良いのか。」
「もちろんよ、あなたは、赤ちゃんのパパでしょ。」
0-0-haitoku41
 真っ赤なベビード-ルの下には、おそろいの真っ赤なパンティを身につけた清美。

「あなたのために、買ったのよ、今夜はこれでいいでしょう」
「いつの間に、こんな買い物を」
「夫婦仲良くしなさいって、お母さんからよ」

僕は、清美を抱き寄せ、愛撫を始めた。

ベビードールの前をはだけさせ乳首の近くを舌で舐めまわす、円を描くように少しずつ乳首へと近づき最後は乳首に吸いついた。
清美はたまらず声をあげていた。

「きれいな肌だ、久しぶりにみると綺麗だ、すべすべしているね。」
「恥ずかしいわ、あまりみないで。」
「今夜は、君の恥ずかしがるようなことをしよう。」
「あっ、あなた。」

 僕の手がパンティの上から恥ずかしい部分に触れ、乳首を少し噛んだから、清美は身体を少しよじった。それでも秘部を、優しく上から下へと撫で続けた。もう、胸の前は大きくはだけていて、僕はさらに真っ赤なパンティの中に手を入れ、清美の一番恥ずかしい部分に触れた。その真下あたりは、もうしっとりと濡れていて、さらに下からあふれる出るような状態だった。

「ああっ、」
「もう、濡れているんだね。」
「イヤッ、言わないで。」
「これを脱がせるよ。」

 そう言って僕はパンティを脱がせた。少しずつ下げてゆきながら、彼女の太ももを舐めまわし、足首から指先までしゃぶりつくした。再び清美の敏感な蕾の部分を、舌で掬うようにして舐めまわすと、清美はそれだけで絶頂に達していた。

「清美、こんどは僕が入るよ。」
「やさしく入ってね。」
「ぬるぬるしてるから、乱暴に、グイっと突き刺すよ」
「意地悪なんだから。」

 清美はクリちゃんへの刺激を求めた。オーラルによる奉仕のあとやっと挿入と言うパターンの繰り返しで、僕の物へのフェラはその夜もなかった。

 次の日に、兄宅に行き居間のソファーの上にたたまれていた洗濯物を見つけた。そして喉が渇いたので、持参したコーラを飲みながら、寝室を見た。いつもは覗くことはおろか入ることのできないめぐみの寝室に、入ってみたいという気持ちが押さえられなくなった。

 ベッドが2台並んでいた。壁際に引き出しだけのタンスと、鏡台が並んでいた。それだけの部屋だったが、そのタンスの引出しをそっと開けた。

 引出しの中には、鮮やかな色彩の下着類が入っていた。その下の段には、ネグリジェやベビードール、コンドームの箱、何かのクリーム。一番下の引出しからは、バイブレーターやロープ、手錠などの責め具、インスタントカメラ。

 一番上の引き出しにもどると、タオル、薬箱と、箱に入った何か、開けて見ると人工乳房だった。きっとめぐみが手術後に使用していたのだろう。そしてめぐみの使用していた香水の匂いがほのかに漂っていた。
0-0-haitoku66
 白い下着を身につけて、ブラのカップの中にはめぐみの使用していた人口乳房をいれた。

元気だった頃の、彼女のことを思いだしていた。
「めぐみ、君のことが忘れられないよ」
「だめよ、今は人妻なのよ」
「愛しているよ、めぐみ」

 その瞬間、僕は自制心を失い、めぐみの恥ずかしい部分に触れて、左手は、豊かな乳房を揉むようにしていた。めぐみになりきって、僕はオナニーをしていた。

 虚しい快感が過ぎ去ると、始末をして洗濯物を持って病院に向かった。白いブラジャーとパンティーのセットは、自分のバッグの中に収めた。

それが、めぐみのかたみの品になるかもしれなかった。


 病院に着くと、義父母が待っていた。昨年は、堅いしこりが左右の乳房にあり、両方の乳房を切除して、さらに両脇のリンパ腺まで切ったのだ。しかし今回の検査では、肺や脳にも転移していることがわかった。

 主治医からの話では、癌細胞をすべて切除することは難しく、抗がん剤と放射線で治療する、その結果によって2,3年生き延びれるかもしれない。最悪の場合は、3か月もつかどうかという話だった。

byousitu1A
 私が、見舞いに行ったときは、まだ、一般病室にいた。午後からは、2人部屋から集中治療室に移る予定になっていた。義姉のめぐみは、かなり衰弱していた。

「義姉さん、つらい治療が続くね。がんばってね。」
「ありがとう、迷惑をかけてばかりでごめんなさい。」

「迷惑なんて、気にしないで、いいんだよ。」
「清美と仲良くしてね。私と違って元気な子だから。」

「独身の頃、君と一緒に仕事ができて、良かったよ。」
「あのこと恨んでない。実はあの人とはメル友だったの。」
「あの人って、義兄さんのこと。」

「そう、あの人から先にプロポーズされていたの。」
「そうか、それであの時、返事をくれなかったんだね。」
「ドライブの時、あなたに話そうと思っていたけど、言えなかった」

「でも結婚して、一緒に生活してから、………。」
「大丈夫?」
「あの人が、あんな・・・。ああー痛い、ごめんなさい。」

 その時に、めぐみが何を言いたかったのかは、今となっては分からない。義姉は痛み止めの注射で眠ってしまった。それからも洗濯物を病院に届けたり、家内の実家に行き、子どもや妻の清美と食事をとるような生活が続いていた。

「ねえあなた、明日はお休みでしょ。お兄さんが出張でいないから、姉さんの洗濯物を取りに行って、ついでにゴミ出しもしておいてね。」
「はいはい、分かりました。」

「明日は叔母さんたちが、お見舞いにきて泊まるらしいのよ。あなたは、自分の家で寝てね。」
「じゃあ、晩飯も自分ですませるよ。」
「そう言ってもらうと助かるわ、ダーリン。」

 次の日は、ごみの収集車が来る前に義兄宅に行き、ごみを出してついでに居間や台所の掃除をしておいた。義兄も一人暮しになると掃除も十分にできないのか、新聞や不要な雑誌が溜まっていた。

 それから病院に行き、洗濯物を病院に届けた。相変わらず義姉の病状は良くなかった。そして、ついに僕は思いきってあることを実行した。

 すぐに義兄宅に行き、バスルームに湯をためて身体を洗った後、むだ毛の処理をした。そして義兄夫婦の寝室に入り、めぐみが着ていた下着類をベッドの上に広げた。

「今日は、どれがいいかしら。」
「そこの黒いレースの下着が、妖しい雰囲気じゃない。」
「高級娼婦みたいでしょ。黒いシルクの手袋もあるわ」
「それと、レースの透けるようなブラジャーは」
「それって、全部お揃いみたいね。」
「セミの羽のように、薄くて透けて見えるわ。」

「ホーら、乳首が透けて丸見えだわ。人工乳房が確か上の引き出しにあったわね。」
「これつけてみようかしら、まあ吸いつくみたいになってるわ。」
「すてきよ、ブラのふくらみ具合が自然だわ。」

「こんなに素敵なあなたを、犯してみたい。」
「まだ早いわ、もう少し待ってね。」

 その時、ふと新聞や古雑誌を束ねていたものを、ゴミ出しの場所に持って行くことを思い出した。
0-0-haitoku713
僕は義姉のかつらを被り、ピンでずれないのを確かめると、ネグリジェを着て下着姿を隠すようにして、義姉のロングコートで外に出た。

 暗くなって人通りがないのを確かめ、30メートルほど離れた場所に新聞の束を持って、二度小走りで運んだ、誰とも出会わなかったので、ほっとしてドアに鍵をかけた。

 そして再び居間に入った僕の目の前に、義兄がいた。義兄はスーツの上着を脱ぎ、ネクタイを外し、ズボンをハンガーにかけていた。そして僕を見つめた。

「家の戸に鍵もかけないと、無用心だよ。」
「はい、すみません。」
「いつも、世話になってばかりで、すまないね。」

「………。出張じゃなかったんですか。」
「今日は、やめたよ。でも、まさか君がいてくれるとはね。」

「勝手に上がりこんで、すみません。」
「いや、今夜はゆっくりしてくれ。君もそのままでいてくれ。」
「こんな格好をして、なんとおわびすればいいやら。」
「おわび、そんなものは要らない。今夜は、私と付き合ってくれ」

そう言いながら、義兄は僕をつれて寝室に入り、ベッドに並んで座るのだった。


《 妖しい香り》

「実はもう何年も前になるが、あることを思い出したんだ」
「・・・というのは?」
「女装クラブで、君にそっくりな女の子がいたのを、思い出したんだ」
「・・・・・」

僕は返事もできずにいた、心当たりがあったから。
「まさか、君に『女装したことがあるか』とも聞けないしね」
「覚えていたんですね」
「綺麗な子が、ここに居てくれたなんて、今夜は素敵な夜にしようね」

 義兄が隣に座り、僕の両手を後ろにまわして、すばやくタンスから取り出したロープで手を縛った。なれた手つきでロープを使って下着姿の僕を縛り上げると、義兄は僕を抱きしめベッドに押し倒した。

「パッドを入れているのかい、大きな乳房にしたいのかい」
「ああっ、アッ・・・」
「ほーら,、乳房が大きくなるように、揉んでやろうう。」

「それと、男の声が出ると興ざめだから、猿ぐつわをしておこう。」
「うー、‥‥。」

「娼婦のような下着だね。ショーツに興奮して、大きくなっているよ」
「ああっ、アーッ」
「触れると、そんなに感じるのかい」

「やはり男から愛されたいのだね。君と僕との初めての夜だから、ゆっくりと儀式を楽しもうね。」

 そう言うと義兄は、香炉に火をつけた、甘い香りが漂いはじめた。その香りが寝室に広がり、そして義兄は隆起している欲望の象徴を僕に握らせて、さらに語りかけてきた。


「君の名前は、たしか紀夫だったかな、名前を言いたまえ。」
「ぉりお、んりお。‥‥」
「りほ、りおかな、りほもいいな。”梨穂”は今夜一晩の間、私の一夜妻になるのだよ。」

「うー‥‥。」
「君が着ている下着はね、アメリカのストリッパーのものだったんだよ。セックスが好きで、ショーが終わっても疲れも知らず腰を使い続けていたよ。」

 義兄は僕の身体中の性感帯を確かめるように、指先や、時には舌や唇で微妙に刺激しながら、それでいて僕が一番刺激を求めている部分をさけているのだ。甘い香が漂い、次第に僕は官能の虜となり欲情をかきたてられていった。

「あ、ああっ、う‥‥。」
041e955cbc
 僕はペニスを刺激する快美な感覚に、呻き声をあげた。妻からも与えられたことのない快感にのけぞった。

 義兄が、僕の勃起したものを、口にくわえていた。
『やめてください』と言うつもりが、猿ぐつわのせいで、
「はめてくださいか、まだあわてなくても、君の中に入れてやるからね。」

 義兄が僕の勃起したものを、さらに揉みしだき、先端部分を舐めまわし口にすっぽり吸いこんだりした。僕はもう声をあげることもできず、呻き声とともに射精した。

 「いい気持ちだったかい、”りほ”の感じている時の顔はとても綺麗だ。君がこんなに美しいなんて、今までまったく気ががつかなかったよ。君の射精したミルクも素敵だったよ」
「‥‥‥。」
「さあ、今度は私が楽しませてもらう番だよ。」

 義兄は満足そうな表情で、下着を脱ぎ全裸になった。あの部分はすでに十分勃起して、先端部はぬるぬると黒光りしていた。僕の希望で猿ぐつわだけはずしてもらった。すると、今度はうつ伏せにして、お尻を高くあげるようなポーズを取らされた。

 尻の谷間に勃起したものが当たり、少し冷たいクリームが塗り付けられた。男のものが突き立てられて、ずぶずぶというように強引に入り、そして最後はぬるっと納まってしまった。
「あ、あっ、」
「どうだ、いたむのか。」

「義兄さん、じっとして。」
「義兄さんじゃあない、あなたと呼べ。」
「あなた、まだ、動かないで。」

「”梨穂”のここも結構いいもんだ。」
「ああっ、いっ、痛いわ、ゆっくりにして。」
「ああ、いい気持ちだ、”梨穂”、”りほ”は女装妻だ。これからも可愛がってやるからな。」

ff8c2a5442
 激しく義兄は腰を動かし始めた。
しばらく二人の息遣いと、声にならない声が寝室の中に響いていた。

「りほ!もうすぐだ、このままでいいか。」
「あなた、そうよ、そのままにして。」

「梨穂、お前のも感じさせてやろう。」

 義兄が僕の勃起したものを、右手で握り、ピストンさせるように揉みしだくのだった。
「ああ、そんなにしたら、もう出てしまうわ。」

 私がそう言い終わるかぐらいで、義兄は腰の動きを速め、ガンガン突いてくる、そんな感じだった。
「りほ、最高だ、ああー、あっ。」
「あなた、あたしも、いいっ、いくわ。」

 二人が噴きこぼした精液の匂いを隠すように、妖しい香炉からの香りが漂っていた。誰にも言えぬ、淫らな愛のはじまりだった。

 それから義兄は出張だと言っては不在を装い、僕が義兄宅に掃除や洗濯物を取りに行くという口実で、女装妻として一夜を過ごした。僕達二人は不倫というか、妻には知られたくない秘密の関係を続け、義兄と秘密の、ある相談をすることになった。


    
《つづく》 続きは、背徳の愛に恋して【3】





ホームページにもどる