《夜は女装のアルバイト》
私は高橋正樹、今はまだ32歳。祖父が経営していた不動産会社から出向という形で、ある人物の秘書をしている。
建築設計や建築に関係する法律を学んでいた。大学院を卒業するころまで、昼は建築設計の資格を生かして祖父の会社で耐震強度や構造について、計算ミスがないかを調べて、月に10万前後のアルバイト料を稼いでいた。
それと、もう一つ、家族には内緒のアルバイトをしていた。 高校のころ、サッカー部の合宿で、先輩から余興でセーラー服を着るように言われた。新入生が毎年やらされていることだった。
でも、その合宿が終わり、帰宅した夜から女性の下着や衣類を身に着けて、化粧した自分に興奮していました。自宅で姉の着なくなったセーラー服やワンピースを身に着けて、写真を撮るようになった。
大学生になるころには、下着も、ウイッグ、化粧品もそろえて完全に女装するようになり、女装子狙いの客が集まるお店で週に1,2回のアルバイトを始めた。
もっとバストを大きくしたい、女性になりたいと、お店のママに相談して紹介されたクリニックで豊胸手術を受けた。その頃から、絵画や写真のモデルを頼まれて、用意された衣装で女装した。中には妖しい雰囲気での撮影も、引き受けていた。

そこで知り合ったのが、銀行を営んでいる野村だった。 それでは、真紀(女装子)の話を始めましょう。
大阪市内中心部にある大川(旧淀川)に浮かぶ中ノ島。そこ、には大阪市役所、日銀大阪支店、そして皇族が宿泊に利用されるリーガロイヤルホテル、中之島美術館がある。
その西隣にはグランキューブがある。この巨大なさいころのような形をした建造物は、大阪府がバブル期に建てた国際会議場。設計は黒川紀章によるもので、隣のリーガロイヤルホテルとは1階の連絡通路で繋がっている。

そこでは大阪のとある銀行の頭取の出版記念祝賀会が開かれていた。 関西にあって存在感のある銀行、その頭取である野村隆一郎の祝賀会だけあって政財界の大物が出席していた。
私は、野村頭取の祝賀会の会場で特に役割もなく、和装で会場の生け花の展示のコーナーに立ち、来賓の確認をしていた。
野村隆一郎の周囲には人だかりがしていたが、祝賀会は予定通りに進行し、グランキューブの会場はもう少しで閉会になる。その時、野村頭取が一人の男を呼びつけ、メモを私に渡すように言いつけた。
それは二人だけに分かる、メモだった。
「いつもの場所で仕度をして待つように」
メモを受け取った私は、野村頭取に近づき、声をかけた。
「はい、それではお先に失礼します」

近くに居た来賓の中には、私のことを野村に尋ねる者もいた。
「あれは親戚の子で、会場の花の世話をしている」
「野村さんのご親戚ですか?」
「まだ独身で、いい人があればねぇ」
「あれだけきれいな方なら、いくらでも嫁に行けるでしょう?」
「それが、なかなか嫁にいけない事情もありましてね」
「お婿さんの条件が高すぎるのでしょうね」
「お転婆で、男みたいなところもあるんだよ」
『嫁に行けない』、『男みたいなところもある』と野村が話していても、振り袖姿の私が、まさか女装していると気付く者はいなかった。
男の私が嫁に行けるはずもなく、男みたいなところもあるというのは、私が男だと知っていれば当然の話だった。
でも、近くにいた来賓は、野村の謎めいた話に気付かず、『息子の嫁にしたい』と言い出すものもいた。
Bモードというか、私が男モードの時は、野村の下で経営手腕を教え込まれた。バブルがはじけた後の不良債権の土地、工場を買い取り、銀行の融資をもとに、関連会社に経営させ、ビル建設、マンション建設で収益を上げ、無名だった私も業界のやり手として知られるようになった。
しかし、野村から教え込まれたのは経営手腕だけではなかった。
《女装をしている時がAモード》
窓の外には、神戸の港が見えていた、沖を行くタンカーや、港内を一周する観光船などが小さく見えていた。
私はホテルの一室で、大きなミラーの前でファンデーションを塗り、アイラインを引き、マスカラを塗り終わると、パウダーを軽くはたき、唇の形を整えながら、ルージュを刷毛で唇に塗り広げていた。
バスタオルを巻いただけ、胸元には豊かな二つのふくらみがあり、長い髪がその女性をより美しく魅力的にしていた。
《疲れを癒やす看護師》
香水をうなじや胸元、首筋に軽く噴き付けた。 バスタオルを取り去り、ベッドに並べられたブラジャー、ショーツの順に身に着け終わると、どういうわけか看護師の白衣を着て、ナースキャップを頭に乗せると鏡でチェックするのだった。
私は、正樹から真紀に変身していた。というか、本来の自分に戻っていた。
その時ドアが開き、男が入ってきた、後ろ手でドアを閉めロックした。
「真紀、お前はいつ見てもきれいだ、今日もわしを楽しませてくれ」
「頭取、今日もたっぷり楽しみましょうね」
「頭取はいかん、誰かに聞こえるかもしれん、隆さんでいい」
そういい終わるか終わらないうちに、隆さんこと野村頭取は真紀と呼ばれた女性を抱き寄せて口を吸った。真紀がこれ以上は息が持たないというぐらいまで口づけが続いた。
今日の真紀は。看護師の白衣を身につけていた。真紀の白衣を少し脱がせると、二人はベッドに。

ベッドの真紀を眺めながら、真紀のつま先からしゃぶり始めた。ナースサンダルを履いたすらりとした脚、ストッキングの上から手で触れて、しゃぶりながら、少しずつ足首から太ももの方へ野村の愛撫は続いた。
「ああー、あっ」
感じているのか、真紀は高い声を上げる。
「ああっ、だめよ」
と声を上げながら、野村の愛撫を受け続ける。
「真紀、今からは、おっぱいを揉んでやろう」
「ええ、いいわ、優しくしてね」
ベッドに真紀を寝かせると、つぎに、野村が真紀に覆いかぶさり、真紀のブラジャーをずらした。豊かな胸が欲しいと手術までした真紀。ぷるんと乳房が現れると野村が赤子のように、むしゃぶりついた。
「真紀のおっぱいは、柔らかい、素適だ」

真紀はもっと乳房を触ってというように、淫らな欲望を押し付けるように乳房を野村に突き出していた。
野村は真紀の乳房をいとおしそうに掴んでは、乳頭を嘗め回し、左右の乳房がブラジャーからあらわに露出して、もっと刺激されることを待ちわびていた。
真紀はストッキングを脱いで、野村の手が下に伸びて、真紀の熱くなっている股間のものに触れた。真紀はピクンとなり、もっと触ってという感じで野村の手を秘密の部分に導いた。

「ああっ」
「もう、こんなに固くなっているのか、もう濡れてきているんだな」
「そんなぁ、恥ずかしい」
「真紀は感じやすい女だ」
「乳も大きいが、ショーツの中の、この感じやすい部分がいい」

野村は真紀の汗ばんでいるショーツの中に指先を入れた。あの部分が透明の蜜で濡れているのを確かめた。さらに手を伸ばして、その時には真紀が少し腰を上げて、野村の手でショーツを膝の下までずり下げた。
野村は身体移動して、真紀の下半身を目の前でしげしげと見下ろしながら、ショーツをさらにさげて、小さな布切れとなった真紀の下半身を覆い隠していたものを最後には抜き取った。
野村がいとおしそうに手を触れたそれは、女性にはあってはならないもの。それが今は、硬直して亀頭をむき出しにしている、野村はそれをすっぽりと口に含んだ。
「隆さん、いいわ、すごく」
「真紀、かんじてごらん、もっと感じてごらん」
「すごくいいの、ああー、いいわ」
「真紀が感じれば感じるほど、わしのものも固くなってくる」
「隆さん、ああっ、そんなにしたら」
「真紀、感じているのかい、もっと気持ちよくしてやろう」
白衣を身につけた女性、看護師の装いの女性とも言える真紀、白い下着も脱がされて、ナースキャップだけを身に付けた女の上に男がまたがり、女性の股間に顔をうずめている。さらには、男女の交尾のように野村が、真紀の蕾、あの部分に突き立てた。
白衣のプレイは、野村が疲れている時に、幾度となく繰り返された。野村がまだ学生だった頃、東京で一人暮らしをして居た時、風疹にかかってしまった。高熱があるにもかかわらず無理をしたために、悪化して入院した。
その時に出会ったのが「真紀」と言う看護師、病室で看護を受けるうちに恋してしまった。退院後、デートの申し込みをして、交際を続けたが両親の反対にあって、別れることになった。
それでも、真紀のことが忘れられず、真紀を東京から呼び寄せて二人で暮そうと話し、真紀は東京からの飛行機に乗った。8月の暑い日の夕方、野村は大阪空港に迎えに行った。けれども飛行機が到着することはなかった。
真紀の想い出を心に秘めて、仕事の鬼となった。そんな野村が「真紀」に出会った、彼女は”女”ではなかったが、どことなく真紀の面影があった。真紀を抱くことで、若さを取り戻した。
今、野村は、看護師姿の真紀と二人きりの時間を楽しむ。真紀の両脚をあげさせて、胯間の蕾に固くなったものを突き立てるのだった。

女は声を上げ、喜悦するさまは淫らな光景でもあり、燃え上がる男女が性の喜びを求める官能の世界であった。
ただし、少し異なるのは一人は男であり、もう一人は悩ましく装い、美しく化粧もしているが男の象徴を持った美人だということ。つまり、野村は同性愛者なのか、いや、少し違っていた。
《男としての自信》
野村が愛するのは、あくまでも女。 色白のすべすべした柔らかな肌、乳首が上を向いている豊かな乳房、長く黒い髪の毛、どこから見ても女性であることを野村は求めていた。
美しく装い、豊満な乳房のある女性でありながら、ペニスのある真紀によって、妻とはできなかった(勃起しなかった)60過ぎの性を、再び楽しむことができるようになった。
それは,2年前の事だった。ある店で紹介された女を抱いた。それも女装娘、初めての経験だった。遊び仲間からは、女装娘も楽しめると聞いてはいた。

「どうせ、勃ちはしないよ」
そう思って、真紀と初めてベッドに入り、真紀の身体を抱いた、初めはいつも通り、興奮はするけれど、勃起しなかった。
それが、真紀のパンティーを脱がせ、下半身に硬直した部分を見たとき、思わず口に含みしゃぶると、真紀は、「アアー、いい」と言い、身体をのけぞらしていた。その時、自分のものが固くなってくるのが分かった。

「まさか、そんなことが」
真紀の蕾に、男性自身を押し当ててみた。クリームが塗ってありスムーズに挿入することが出来た。真紀の中は、ちょうど良い締め付けで、しだいに激しく腰をうごかし真紀の中で、あっという間に、のぼりつめて逝ってしまった。
その後も、二度目を楽しむ事が出来た。それは,久しぶりのことだった。それから、何度か妻とも試したが出来なかった。真紀となら、男としての自信を取り戻すことが出来た。真紀は野村の愛人になった。
会社では上司と部下、仕事上のことでは対等には話せません。でも女装して女になりきって、野村とベッドで情交しているとき、正樹は、真紀として、おねだりするのです。
《ベッドでのおねだり》
「隆さん、あの件はどうしてもだめ?」
「真紀がそうしたいなら、好きなようにすればいいさ」
「してもいいのね、隆さん、ありがとう」
真紀と唇を合わせながら、スリップ姿の真紀を抱きよせながら、スリップをめくりあげた。真紀の下腹部に手を伸ばし、薄いナイロンのパンティーの上から、肉茎を撫でるように触れていた。
真紀の固くなったものを、パンティーから引き出してゆっくり扱きたてる時、野村自身も柔らかくなりかかっていたものが、屹立して、硬さを増すのを感じていた。
「こんなに硬くなってきた、真紀のものよりも太いだろう」
真紀は、野村のものを見つめながら、口に含みその堅さを確かめるのだった。

「ねえ、早く来て、太いものを、もう真紀に頂戴」
「そうか、それでは、犯してやろうか」
「やめて、犯したりすると、お嫁に行けなくなるわ」
「嫁に行かんでも、わしの女になれ」
真紀は、すでにスリップも、光沢のあるパンティーも脱がされていた。太いものが、秘密の部分の奥の方まで入るように、腰を浮かせていた。さらに、挿入の後は、腰が密着しやすいように腰をすり上げた。野村がピストンのように抜き差しするのに合わせて、腰をこすりあげるように動きにあわせた。
それによって、さらに摩擦する部分が2倍ぐらい感じやすくなり、腰の密着具合によっては、真紀のほうが先に逝ってしまうこともあった。
「おお、いい、真紀、すごくいいぞ」
「ええ、真紀も感じてるわ」

「真紀、そんなに締めると、すぐ逝ってしまいそうだ」
「ええ、すぐ逝っても、いいわ」
「ああ、ああー、おおおおー」
「いいわ、いいー」
二人は、いつもより激しく、いつもより早く高まり、共に硬直して果てた。
真紀の隣でいびきをかき始めた野村、そしてその隣で失神したかのように真紀も添い寝をするような感じで横たわっていた。
長い髪の毛で胸も豊満な女性の真紀、ネックレスしか身に着けていない彼女の下半身に目をやると、うすい繁みの中にちょこんと、男性自身が見えていた。
野村は、なぜ真紀を抱くのか?
頭取という肩書で、女はいくらでも抱くことができた。しかし、野村とのセックスで感じたふりをする水商売の女たちよりも、セックスで恥じらいを感じさせる真紀、さらに絶頂に達すると真紀のあの部分からほとばしり出るものがある。
野村の愛撫で、何度も逝ってしまう真紀が可愛かった。ごく親しい知人の葬儀の帰り、喪服姿の真紀を抱きたくなって、我慢できなくなったこともあった。
黒い喪服でパールのネックレスを身に着けた真紀、彼女の下半身にある元気なものがいとおしかった。野村の愛撫で何度ものけぞり、野村に貫かれて喘ぎ声と共に逝ってしまう真紀。女以上に可愛い存在なのだ。

男として女を逝かせた歓びを実感できることが、野村を満足させた。 真紀にとっても、女として愛されていることが、男の正樹でいるよりも幸せだった。
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私は高橋正樹、今はまだ32歳。祖父が経営していた不動産会社から出向という形で、ある人物の秘書をしている。
建築設計や建築に関係する法律を学んでいた。大学院を卒業するころまで、昼は建築設計の資格を生かして祖父の会社で耐震強度や構造について、計算ミスがないかを調べて、月に10万前後のアルバイト料を稼いでいた。
それと、もう一つ、家族には内緒のアルバイトをしていた。 高校のころ、サッカー部の合宿で、先輩から余興でセーラー服を着るように言われた。新入生が毎年やらされていることだった。
でも、その合宿が終わり、帰宅した夜から女性の下着や衣類を身に着けて、化粧した自分に興奮していました。自宅で姉の着なくなったセーラー服やワンピースを身に着けて、写真を撮るようになった。
大学生になるころには、下着も、ウイッグ、化粧品もそろえて完全に女装するようになり、女装子狙いの客が集まるお店で週に1,2回のアルバイトを始めた。
もっとバストを大きくしたい、女性になりたいと、お店のママに相談して紹介されたクリニックで豊胸手術を受けた。その頃から、絵画や写真のモデルを頼まれて、用意された衣装で女装した。中には妖しい雰囲気での撮影も、引き受けていた。

そこで知り合ったのが、銀行を営んでいる野村だった。 それでは、真紀(女装子)の話を始めましょう。
大阪市内中心部にある大川(旧淀川)に浮かぶ中ノ島。そこ、には大阪市役所、日銀大阪支店、そして皇族が宿泊に利用されるリーガロイヤルホテル、中之島美術館がある。
その西隣にはグランキューブがある。この巨大なさいころのような形をした建造物は、大阪府がバブル期に建てた国際会議場。設計は黒川紀章によるもので、隣のリーガロイヤルホテルとは1階の連絡通路で繋がっている。

そこでは大阪のとある銀行の頭取の出版記念祝賀会が開かれていた。 関西にあって存在感のある銀行、その頭取である野村隆一郎の祝賀会だけあって政財界の大物が出席していた。
私は、野村頭取の祝賀会の会場で特に役割もなく、和装で会場の生け花の展示のコーナーに立ち、来賓の確認をしていた。
野村隆一郎の周囲には人だかりがしていたが、祝賀会は予定通りに進行し、グランキューブの会場はもう少しで閉会になる。その時、野村頭取が一人の男を呼びつけ、メモを私に渡すように言いつけた。
それは二人だけに分かる、メモだった。
「いつもの場所で仕度をして待つように」
メモを受け取った私は、野村頭取に近づき、声をかけた。
「はい、それではお先に失礼します」

近くに居た来賓の中には、私のことを野村に尋ねる者もいた。
「あれは親戚の子で、会場の花の世話をしている」
「野村さんのご親戚ですか?」
「まだ独身で、いい人があればねぇ」
「あれだけきれいな方なら、いくらでも嫁に行けるでしょう?」
「それが、なかなか嫁にいけない事情もありましてね」
「お婿さんの条件が高すぎるのでしょうね」
「お転婆で、男みたいなところもあるんだよ」
『嫁に行けない』、『男みたいなところもある』と野村が話していても、振り袖姿の私が、まさか女装していると気付く者はいなかった。
男の私が嫁に行けるはずもなく、男みたいなところもあるというのは、私が男だと知っていれば当然の話だった。
でも、近くにいた来賓は、野村の謎めいた話に気付かず、『息子の嫁にしたい』と言い出すものもいた。
Bモードというか、私が男モードの時は、野村の下で経営手腕を教え込まれた。バブルがはじけた後の不良債権の土地、工場を買い取り、銀行の融資をもとに、関連会社に経営させ、ビル建設、マンション建設で収益を上げ、無名だった私も業界のやり手として知られるようになった。
しかし、野村から教え込まれたのは経営手腕だけではなかった。
《女装をしている時がAモード》
窓の外には、神戸の港が見えていた、沖を行くタンカーや、港内を一周する観光船などが小さく見えていた。
私はホテルの一室で、大きなミラーの前でファンデーションを塗り、アイラインを引き、マスカラを塗り終わると、パウダーを軽くはたき、唇の形を整えながら、ルージュを刷毛で唇に塗り広げていた。
バスタオルを巻いただけ、胸元には豊かな二つのふくらみがあり、長い髪がその女性をより美しく魅力的にしていた。
《疲れを癒やす看護師》
香水をうなじや胸元、首筋に軽く噴き付けた。 バスタオルを取り去り、ベッドに並べられたブラジャー、ショーツの順に身に着け終わると、どういうわけか看護師の白衣を着て、ナースキャップを頭に乗せると鏡でチェックするのだった。
私は、正樹から真紀に変身していた。というか、本来の自分に戻っていた。
その時ドアが開き、男が入ってきた、後ろ手でドアを閉めロックした。
「真紀、お前はいつ見てもきれいだ、今日もわしを楽しませてくれ」
「頭取、今日もたっぷり楽しみましょうね」
「頭取はいかん、誰かに聞こえるかもしれん、隆さんでいい」
そういい終わるか終わらないうちに、隆さんこと野村頭取は真紀と呼ばれた女性を抱き寄せて口を吸った。真紀がこれ以上は息が持たないというぐらいまで口づけが続いた。
今日の真紀は。看護師の白衣を身につけていた。真紀の白衣を少し脱がせると、二人はベッドに。

ベッドの真紀を眺めながら、真紀のつま先からしゃぶり始めた。ナースサンダルを履いたすらりとした脚、ストッキングの上から手で触れて、しゃぶりながら、少しずつ足首から太ももの方へ野村の愛撫は続いた。
「ああー、あっ」
感じているのか、真紀は高い声を上げる。
「ああっ、だめよ」
と声を上げながら、野村の愛撫を受け続ける。
「真紀、今からは、おっぱいを揉んでやろう」
「ええ、いいわ、優しくしてね」
ベッドに真紀を寝かせると、つぎに、野村が真紀に覆いかぶさり、真紀のブラジャーをずらした。豊かな胸が欲しいと手術までした真紀。ぷるんと乳房が現れると野村が赤子のように、むしゃぶりついた。
「真紀のおっぱいは、柔らかい、素適だ」

真紀はもっと乳房を触ってというように、淫らな欲望を押し付けるように乳房を野村に突き出していた。
野村は真紀の乳房をいとおしそうに掴んでは、乳頭を嘗め回し、左右の乳房がブラジャーからあらわに露出して、もっと刺激されることを待ちわびていた。
真紀はストッキングを脱いで、野村の手が下に伸びて、真紀の熱くなっている股間のものに触れた。真紀はピクンとなり、もっと触ってという感じで野村の手を秘密の部分に導いた。

「ああっ」
「もう、こんなに固くなっているのか、もう濡れてきているんだな」
「そんなぁ、恥ずかしい」
「真紀は感じやすい女だ」
「乳も大きいが、ショーツの中の、この感じやすい部分がいい」

野村は真紀の汗ばんでいるショーツの中に指先を入れた。あの部分が透明の蜜で濡れているのを確かめた。さらに手を伸ばして、その時には真紀が少し腰を上げて、野村の手でショーツを膝の下までずり下げた。
野村は身体移動して、真紀の下半身を目の前でしげしげと見下ろしながら、ショーツをさらにさげて、小さな布切れとなった真紀の下半身を覆い隠していたものを最後には抜き取った。
野村がいとおしそうに手を触れたそれは、女性にはあってはならないもの。それが今は、硬直して亀頭をむき出しにしている、野村はそれをすっぽりと口に含んだ。
「隆さん、いいわ、すごく」
「真紀、かんじてごらん、もっと感じてごらん」
「すごくいいの、ああー、いいわ」
「真紀が感じれば感じるほど、わしのものも固くなってくる」
「隆さん、ああっ、そんなにしたら」
「真紀、感じているのかい、もっと気持ちよくしてやろう」
白衣を身につけた女性、看護師の装いの女性とも言える真紀、白い下着も脱がされて、ナースキャップだけを身に付けた女の上に男がまたがり、女性の股間に顔をうずめている。さらには、男女の交尾のように野村が、真紀の蕾、あの部分に突き立てた。
白衣のプレイは、野村が疲れている時に、幾度となく繰り返された。野村がまだ学生だった頃、東京で一人暮らしをして居た時、風疹にかかってしまった。高熱があるにもかかわらず無理をしたために、悪化して入院した。
その時に出会ったのが「真紀」と言う看護師、病室で看護を受けるうちに恋してしまった。退院後、デートの申し込みをして、交際を続けたが両親の反対にあって、別れることになった。
それでも、真紀のことが忘れられず、真紀を東京から呼び寄せて二人で暮そうと話し、真紀は東京からの飛行機に乗った。8月の暑い日の夕方、野村は大阪空港に迎えに行った。けれども飛行機が到着することはなかった。
真紀の想い出を心に秘めて、仕事の鬼となった。そんな野村が「真紀」に出会った、彼女は”女”ではなかったが、どことなく真紀の面影があった。真紀を抱くことで、若さを取り戻した。
今、野村は、看護師姿の真紀と二人きりの時間を楽しむ。真紀の両脚をあげさせて、胯間の蕾に固くなったものを突き立てるのだった。

女は声を上げ、喜悦するさまは淫らな光景でもあり、燃え上がる男女が性の喜びを求める官能の世界であった。
ただし、少し異なるのは一人は男であり、もう一人は悩ましく装い、美しく化粧もしているが男の象徴を持った美人だということ。つまり、野村は同性愛者なのか、いや、少し違っていた。
《男としての自信》
野村が愛するのは、あくまでも女。 色白のすべすべした柔らかな肌、乳首が上を向いている豊かな乳房、長く黒い髪の毛、どこから見ても女性であることを野村は求めていた。
美しく装い、豊満な乳房のある女性でありながら、ペニスのある真紀によって、妻とはできなかった(勃起しなかった)60過ぎの性を、再び楽しむことができるようになった。
それは,2年前の事だった。ある店で紹介された女を抱いた。それも女装娘、初めての経験だった。遊び仲間からは、女装娘も楽しめると聞いてはいた。

「どうせ、勃ちはしないよ」
そう思って、真紀と初めてベッドに入り、真紀の身体を抱いた、初めはいつも通り、興奮はするけれど、勃起しなかった。
それが、真紀のパンティーを脱がせ、下半身に硬直した部分を見たとき、思わず口に含みしゃぶると、真紀は、「アアー、いい」と言い、身体をのけぞらしていた。その時、自分のものが固くなってくるのが分かった。

「まさか、そんなことが」
真紀の蕾に、男性自身を押し当ててみた。クリームが塗ってありスムーズに挿入することが出来た。真紀の中は、ちょうど良い締め付けで、しだいに激しく腰をうごかし真紀の中で、あっという間に、のぼりつめて逝ってしまった。
その後も、二度目を楽しむ事が出来た。それは,久しぶりのことだった。それから、何度か妻とも試したが出来なかった。真紀となら、男としての自信を取り戻すことが出来た。真紀は野村の愛人になった。
会社では上司と部下、仕事上のことでは対等には話せません。でも女装して女になりきって、野村とベッドで情交しているとき、正樹は、真紀として、おねだりするのです。
《ベッドでのおねだり》
「隆さん、あの件はどうしてもだめ?」
「真紀がそうしたいなら、好きなようにすればいいさ」
「してもいいのね、隆さん、ありがとう」
真紀と唇を合わせながら、スリップ姿の真紀を抱きよせながら、スリップをめくりあげた。真紀の下腹部に手を伸ばし、薄いナイロンのパンティーの上から、肉茎を撫でるように触れていた。
真紀の固くなったものを、パンティーから引き出してゆっくり扱きたてる時、野村自身も柔らかくなりかかっていたものが、屹立して、硬さを増すのを感じていた。
「こんなに硬くなってきた、真紀のものよりも太いだろう」
真紀は、野村のものを見つめながら、口に含みその堅さを確かめるのだった。

「ねえ、早く来て、太いものを、もう真紀に頂戴」
「そうか、それでは、犯してやろうか」
「やめて、犯したりすると、お嫁に行けなくなるわ」
「嫁に行かんでも、わしの女になれ」
真紀は、すでにスリップも、光沢のあるパンティーも脱がされていた。太いものが、秘密の部分の奥の方まで入るように、腰を浮かせていた。さらに、挿入の後は、腰が密着しやすいように腰をすり上げた。野村がピストンのように抜き差しするのに合わせて、腰をこすりあげるように動きにあわせた。
それによって、さらに摩擦する部分が2倍ぐらい感じやすくなり、腰の密着具合によっては、真紀のほうが先に逝ってしまうこともあった。
「おお、いい、真紀、すごくいいぞ」
「ええ、真紀も感じてるわ」

「真紀、そんなに締めると、すぐ逝ってしまいそうだ」
「ええ、すぐ逝っても、いいわ」
「ああ、ああー、おおおおー」
「いいわ、いいー」
二人は、いつもより激しく、いつもより早く高まり、共に硬直して果てた。
真紀の隣でいびきをかき始めた野村、そしてその隣で失神したかのように真紀も添い寝をするような感じで横たわっていた。
長い髪の毛で胸も豊満な女性の真紀、ネックレスしか身に着けていない彼女の下半身に目をやると、うすい繁みの中にちょこんと、男性自身が見えていた。
野村は、なぜ真紀を抱くのか?
頭取という肩書で、女はいくらでも抱くことができた。しかし、野村とのセックスで感じたふりをする水商売の女たちよりも、セックスで恥じらいを感じさせる真紀、さらに絶頂に達すると真紀のあの部分からほとばしり出るものがある。
野村の愛撫で、何度も逝ってしまう真紀が可愛かった。ごく親しい知人の葬儀の帰り、喪服姿の真紀を抱きたくなって、我慢できなくなったこともあった。
黒い喪服でパールのネックレスを身に着けた真紀、彼女の下半身にある元気なものがいとおしかった。野村の愛撫で何度ものけぞり、野村に貫かれて喘ぎ声と共に逝ってしまう真紀。女以上に可愛い存在なのだ。

男として女を逝かせた歓びを実感できることが、野村を満足させた。 真紀にとっても、女として愛されていることが、男の正樹でいるよりも幸せだった。
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