【目次】瀬戸の花嫁になった女装教師
【1】《エナメルのハイヒール》《オナニーの必需品》《朝からはダメよ》《盗撮される二人》
【2】《異常な愛に萌えて》《ブラックな水曜日》《仕事を喪って》《瀬戸の花嫁》


瀬戸の花嫁になった女装教師

第1章 エナメルのハイヒール 

 4月のはじめ、まだ桜が咲いている駅前の通りを私は歩いていた。午後2時の日差しは明るく、時折吹く風は春を感じさせていた。黒のワンピースに白いジャケット、これからお出かけする若い女性のような私。
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 口紅は赤にして、いつもより入念に化粧をして、カールした長い髪のウイッグをセットした。 エナメルの赤いハイヒール、踵の高さは8センチ、歩くとバストのブラジャーの締め付けが心地よい。

 ショーウインドウに映る自分の姿は、どこから見ても女性。 バッグをもち、もう少しで駅前の交差点に差し掛かるところだった。

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 突然前から来た少年に突き飛ばされた、はずみでバッグは路上に落ち、それをかっさらうように、もうひとりの少年が持ち去った。

 周囲に人影はなく、追いかけようとしたが、足首を少し痛めていた。 ハイヒールで走ることもできない。 その時、少年が逃げ去った方向から, 一人の男性が一部始終を見ていた。

 その男性に腕をつかまれた少年、走り去るもう一人の少年、その少年の顔には見覚えがあった。 近くの店から、出てきた店員がスマホで警察に通報していた。

 人通りのない商店街だったが、それでも10人近い人が集まってきた。

 すぐにパトカーが来て、一人の少年を捕まえていた男性から、警官が少年の身柄を受け取った。またもう一台のパトカーが来て、私と男性に、事情を聴きたいからと警察署に行くことになった。

 結局、被害届を出してほしいと言われ、氏名、住所、年齢、職業を尋ねられた。 とっさに、嘘をつくこともできず、本名を名乗り、中学校の教師であることを伝えた。

 被害届を出すまでは、事務的に作業は進んだ。
警官から、調書を作るためと質問された。
「なぜ、女装をしているのか」
「・・・」
「今身に着けているものは、女性用だが、自分のものか」としつこく尋ねられた。

「決して盗んだものではありません、すべて自分で購入したもの」というのがやっとだった。

 さらに警官は、「今からどこかに行くつもりだったのか、外出先は?」と聞かれた。
私が困っていると、少年を捕まえた男性が、私をかばってくれた。

「彼は僕の友人です。彼が女装をしているのは、性同一性障害のためなんです。」
警官はどういうことかと説明を求めた。

「被害者である彼は、自分の身体に、違和感を持っているんです。性は男性ですが、心は女性なんです」

「休日は、女性として過ごし、今は僕の彼女なんです。これ以上のことは、あまりに個人のプライバシーにかかわるので、遠慮してもらいたい」

 被害届を出して、彼に支えられて、私は自分のマンションに帰ることにした。

「ごめんなさい、あんなことに関わることになってしまって」
「僕まで取り調べられたみたいだったね」

 少年を捕まえてくれたのは、同じ大学を卒業して、同じ学校の教師をしている先輩だった。

 それからしばらくして、少年二人がつかまり、盗まれたバッグを取りに来てほしいと、警察から連絡があった。放課後、クラブの顧問をしている彼が、生徒の指導を終えてから、一緒に警察に行くことになった。

 警察では、少年の面通しをして、窃盗をした少年に間違いがないか確認された。二人とも、勤めている学校の卒業生だった。 そのあとで、バッグの中身に過不足がないか、確認するように言われた。

 警官が、バッグから一品ずつ取り出して並べた。化粧品、ハンカチ、財布、会員証、パンスト、恥ずかしいことだが「コンドーム」まで、「これに間違いありませんか」と聞き取りを受けた。

 その夜は週末だったので、わたしは先輩に話を聞いてほしいと頼み、マンションの部屋に案内した。 おつまみとお酒を用意して、先輩に礼を言いながら、自分が女装するようになったこと、性同一性障害と思ったこともあるが、性転換するつもりはないこと。

 女装をしているときが、本来の自分に戻れたような気がする。休日には、女装して外出したり、買い物を楽しんでいることを話した。

第2章 オナニーの必需品

 すると先輩から、ゆっくりと話が始まった。

「学生寮にいたころ、上階からベランダに落ちてきたものを拾ってみると、白いパンティーだった。」
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「もう少し話すので聞いてくれるかな?」
「ええ、続けてください」


「その時、学生寮と言っても、オートロックのマンションのような作りで4、5階は女子の学生寮だった。」

「それで2階の自分の部屋に落ちてきたのは、女子学生のものかと思った。 でもある日、真上の階のドアが開く音がして、廊下をコツコツと歩く、女性のヒールの足音に気付いた。」

「2階のベランダから1階のエントランスを見ると、女の子が出かけるところだった。白いブーツをはいた髪の長い少女のようなその娘は、学生寮の女子ではなかった。 」

「白いスカート、白いブーツの少女のバストには二つの豊かなふくらみがあり、歩くと揺れていた。可愛いと思わず見とれてしまった。 そのうち、白いパンティーは、オナニーの必需品になっていった。」

「 ある日、1階の郵便受けに来ていた葉書を見ていると、エントランスを歩く女性の足音がして、女性の乗ったエレベーターが3階に停止した。3階までは男子学生のはず、コツコツと廊下を歩く女性のヒールの足音がした後、3階のドアが閉まる音がした。」

「さては3階の学生が、女子を連れ込んでいるのかと、正義感に駆られて、しばらく観察をしていた。 その後、30分ほどして、隣の部屋から回ってきた回覧板をわざと3階の部屋に届けたが、後輩の姿しかなかった。」

「髪の長い少女は、帰ってしまったのか、それとも他の部屋だったのか、わからずじまいだった。」


  「それから就職して、校長や教頭とニューハーフのいる店に連れていかれた。そこでその話をしたら、そのバーのママが『それって、3階の学生さんが女装してたんじゃない』 そう言われてみると、体形がなんだか3階の学生と同じような気がした。」

「でも、髪の長い少女と白いパンティーは、自分のオナニーには欠かせない存在になってしまっている」

 先輩のそんな話に、驚いていると、先輩から頼みごとをされてしまった。

「3階の学生は君だった。もしできるなら、あの髪の長い少女に、もう一度会わせてほしい」

「先日の駅前の時、僕は久しぶりにあの少女に出会えたんだ」


私は、少し酔っていた。

 先輩もかなり赤い顔をしていた。
「少しだけ待ってね」 そういって私は、シャワーをして隣の部屋で、女装にとりかかった。

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 あの時の少女のように装うか迷ったが、悩ましいランジェリーで装うことにした。 ショーツ、ブラ、ストッキングまですべて真っ白にそろえて、少しカールしたロングのウイッグで先輩の前に座った。

 部屋の明かりを暗くして、部屋の隅にあったベッドで、先輩の探していた少女が大人になった姿で抱かれた。男性との経験はあったのだけど、まだ男性に挿入されたことはなかった。

「初めて・・・だから」と言って、先輩のなすがままに、身体を許していました。

 レースの白いショーツを脱がしにかかった先輩に、協力するように腰を浮かせた。 小さめだけど勃起しかけているものが、ピクンと起き上がり、先輩の口に含まれてしまった。

「ごめんなさい、お口を汚してしまうわ」
「気にしなくていい、ピンクできれいだよ。かわいいサイズだよ」

 そのあと、ずっと口と手で刺激を与えられ、快感に飲み込まれるように先輩の口の中で、果ててしまいました。 どういうわけか賢者タイムにならず、今度は先輩のものをしゃぶり続けました。

 オナニーで使い込んでいるためか、亀頭は赤黒く、熱く硬くなっていました。
「あっ、コンドーム」
「僕は病気なんか持ってないから、なしでいいよ」

 最後にはローションを塗り、先輩のものをあてがわれ、ゆっくりと中に収まりました。

「先輩、本当に初めてだから、優しくしてね」
「じゃあ、今から処女をもらうとするか」
「もし、妊娠したら・・・」
「その時は、俺の嫁になればいいさ」

 そういう会話を楽しみながら、シングルベッドの上で息を荒くして絡み合い、官能の悦びを求め合ったのです。

 ベッドの周囲には、脱がされたパンティーや先輩のブリーフ、それと屑かごの中には、私のあの部分を拭いたティシュ、二人の精液がいっぱい滲み込んだティシュが溜まっていました。

 土曜日は、先輩の部屋のお掃除を手伝うことになり、近くのお店で新しいカーテンを買いました。すぐに夕方になり、その日は泊まることにして、ずっと男と女で過ごしていました。


第3章 朝からはダメよ

 駅前での出来事があってから、女装での外出は控えていたのです。 でも、勤務のない休日は、彼のお家で過ごすことが増えました。

 女装して彼と二人でいると、本来の自分に戻れたような気分になるのです。 事件で痛めた足首もすっかり良くなって、かかとの高い靴も履けるようになりました。何よりも良かったのは、彼が私のことを受け入れてくれて、女装している私を「女性として」認めてくれていることです。

 休日前夜から、全身を丁寧に洗うだけでなく、腋毛、下半身もきれいに剃りあげて無駄毛を脱毛クリームで落とし、すべすべになってから髪の毛を栗色に染めるのです。ウイッグがずれても同じ色だと目立たないからです。

 朝は洗顔をしっかりして、化粧水でマッサージの後、ファンデーションを薄く、つけまつげ、アイシャドウ、アイラインなど入念にメイクして、あまり化粧が濃くならないように気を付けながら、最後にウイッグを被ります。ウイッグは、その日の気分で、ロング、セミロングにするか、ストレート、ウェーブのかかったものなどを選ぶのです。


 まだ人通りの少ない朝7時には、真っ赤な自転車に乗って、彼のお家に行って、服を着替えてエプロンをして朝ごはんを作ります。ベーコンスープ、野菜たっぷりのサラダ、スクランブルエッグ、コーヒーを入れ終わる頃、彼を起こします。

「ねぇ、起きて。もう朝食の用意はできたわ」
「うーん、今何時、まだ7時半か」
「スープが冷めちゃうから、早く来て」
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 リビングダイニングから声をかけただけでは、彼は起きてこない。いつものことだけど・・・ 今日の私は、彼がお気に入りのメイド服。

 2年前に、もう少しバストがあるといいなと思って、ホルモンも試してみた。効果があって、今では見た目には 胸の谷間があるんだけど・・・。

 パートタイム女装の私には、これ以上 バストを豊胸するのは無理、 でも揺れるほどの胸があると・・・いいだろうなぁ。


「ご主人様、起きてください」
「ウーン、まだ眠いよ」
「ご主人様、メイドの洋子でございます」

「洋子ちゃんか、少しおなかが痛いんだけど」
「どこら辺でしょうか?このあたりですか?」
「もう少し下、その下辺りなんだけど、硬くなっているんだ」

 パジャマのズボンを押し上げるように、もっこり硬くなっている。 いつものことだけど、彼の下半身のジュニアを見ると、十分に硬い。

「いつものを頼むよ」
「今朝はだめです、お食事が冷めてしまいます」
「洋子、とっても可愛いよ、何とか頼むよ」

 結局、いつものように洋子が負けてしまいます。

 お口いっぱいに、彼の分身が、 少しするめのような匂い。
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でも彼が感じているのが分かる。 ただ舐めるよりも、 少しお口の中で浅く深く、 飲み込むようにするのがいいみたい。

「最後は手の中で逝ってくれる?」
「だめだ、洋子に飲んで欲しい」
「もう、お口がだるくなってきてるのに」

 そう言いながらも、最後まで、お口でしてあげます。
彼もそのほうがすっきりするみたいで、その後とても紳士的に優しくしてくれるのです。

「洋子、やっぱり洋子の中で逝きたい」
「だめよ、洋子のお口で逝ってくれる?」

 彼が、ベッドに引き込もうとするのを拒否して、彼をお口と手で刺激。

「洋子、洋子っ、ああ逝きそうだ、ああ、いくっ」

 彼の分身から、噴出した白濁を口の中で受け止めてから、ティシューにそっと含ませます。

だって、あまり美味しくないんだもの。
精液の香りのするティシューをお手洗いで流してから、彼を誘います。 もちろん、お食事ですよ。だって朝からすると疲れちゃうから。 そのあとで、シャワーをしてからさっぱりした彼と、映画に行ったり、ショッピングに行ったりします。

 西川口の駅前まで手をつないで歩きながら、今日はどこに行くか決めます。

「今日は池袋がいい」
「知り合いに会う可能性が高くない?」
「渋谷も人が多いから」
「浜松町は?」
「何もないよ、浜松町なんて」
「東京タワーがあるでしょ」

 京浜東北線に乗り、山の手線で、浜松町まで行くことにした。
電車はすいていて、二人並んですわった。東京タワーに行って、展望台のレストランで軽く食事をして、遠くの景色を眺めた。

 展望室からエレベーターで降りる時、駆け込んで乗ってきたカメラマン風の若い男性と3人で下まで降りた。

第4章 盗撮される二人

「二人きりならよかったのに・・・」エレベーターを降りてから、そう話す二人だった。

 増上寺の境内には、猿回しの周囲に観客が集まっていた。その横を通り、大きな門をくぐり、浜松町の駅前まで手をつないで歩いていた。

「恵比寿にでも行くか」
「どうしたの?」
「なんか、ビールが飲みたくなって」

 山の手線の駅で降りてから、エビスビールの記念館まで、手をつなぎゆっくりと歩いた。周囲の人は、ごく普通のカップルのように見ているのか、特に振り返えられることもなく、記念館に着いた。

 ビールの製造について、展示品を見ながら昔の恵比寿の駅前の写真を見て、今とすっかり変わってしまった様子に驚いていた。 二人で、ビールを選び、チーズやソーセージを購入して、普通に男女のカップルがビールを楽しむ姿があった。

 二人の姿をカメラで追いかけ、シャッターを切る音がした。

 その時は、まだそんなことに気付かず、楽しくデートをしている二人だった。 二人ともビールのお代わりをして、少し酔いが回っていたのか、西川口まで帰るつもりが、赤羽で少し休憩することにした。

 午後2時を回ったところで、スマホで空室確認をしていた駅前のホテルに向かった。
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「一生に一度のお願いだから、君の嫌がることはしない」

 女装者の集まるスナックで知り合った男性に、頼まれたのだ。 そう言われて、その時スナックのママから、男性経験が無くても大丈夫だからと背中を押されて、ホテルに行くことにした。

人気のあるホテルで、予約ができることを、ママに教えられた。

 若い女装子と遊ぶのが好きな、その男性は、ガーターストッキングを穿いた私の足を撫でさすり、ストッキングの上から嘗めるのです。

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 ベッドの上で、サンダルを履いたままと言われ、スカートを脱がされ、指先まで舐め尽くすのです。

 私のパンティーを脱がし、ガーターとストッキングだけにされてしまいました。

 挿入されるのかと思ったら、最後には、私の硬直したものを、舐めまわされながら、舌と口で絶頂に導かれ、何度も逝かされ続けたのです。

 女装子を逝かせることが好きな、その人は、その男性自身は勃起せず、役に立たなかった。

 お返しに、手とお口でしてあげると、最後にとろっとした白いものが、少し出たら終わりでした。 奥さんが亡くなられてから、若い女装子と遊ぶのが好きだったその男性は、〇菱商事の元取締役で、少し前に癌で亡くなったことを、新聞の記事で知った。

 いま、そのホテルに彼と二人で入ろうとして、周囲に見られていないか振り返り、私は彼に抱えられるように、その入り口に入った。 望遠レンズを構えて、『カシャ、カシャ』とシャッターを切る若い男性に気付くことはなかった。


《つづく》
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