クライマックスの後で

 9月の三連休が終わり、朝夕は涼しくなった。昨日は、交際を始めた男性と、夕方から3時間半も楽しんだ。水曜の夜は残業だと、お相手は家族に秘密にして来たという。

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 桜宮のホテルで、密な時間をたっぷり過ごした。まだ還暦前なのに、お気の毒なことに、彼は妻を亡くしている。今は、娘夫婦と二世帯住宅で暮らしている。

 そのお家に、「帰るから」と、先にお別れを言う彼。私も連れて行って、入り口も別々なら、お泊まりもできるでしょ。私は入浴して、彼が残していった精液の匂いを洗い流して、下着も着替えて、ホテルを出た。

 タクシーで帰宅したら、すでに午後11時。「ああ、疲れた」、まだ彼のもの
で突かれた部分に、残存感がある私は、自宅でベッドイン。ずっとハイヒールで足が疲れただけでなく、無理な姿勢で楽しんだから。


 腰が痛くて、何度となく目が覚めてしまいました。朝になって、気がつくと、すでに10時、お湯をためてバスタブにゆったり、ローズの香りが、何とも優雅な気持ちにしてくれました。

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 エアコンの効いた暖かい部屋の中で、いつものように装う。ピンクのショーツを選び、さっとアレを隠す。アレと言っても、クライマックスの後で、絶頂に達するアレのこと。

 昨夜は、アレが何度ものぼりつめて、疲れた身体に、女性用の下着が気持ちいい、すべすべのランジェリー、スリップ。


 洗顔のあとは、肌の保湿のために化粧水を使い、メイクをする前に美容クリーム、さらにローションで整える。ファンデーション、アイシャドウ、アイライナーでうまく輪郭がかけると、つけまつ毛。最後に、その日の気分でルージュを選ぶ。

 ウイッグは、昼間の外出なので、洋服に合わせて、ごく普通のブラウンにする。公園を歩くので、ヒールの高さが5センチぐらいのパンプスにする。


疲れをいやすひととき

 お日様が 明るく照らしている、窓際から外を見る。今日は、日差しも明るく暖かい、でも風があったのでカーディガンを着て、ドライブ。お目当ての公園で、車を止めた。

 すれ違う人もいるけれど、声を交わすわけでもなく、暖かい日差しに包まれて、風も気持ちいい。もう、お昼前、今日も一日、女で過ごすつもり。

 お昼に、人気のハンバーグ店に入る。テーブル席も空いているけれど、カウンター席に座る。他の客の視線を感じたり、気にせずに済む。5人は並べる席に、一人だけの私。

 スタッフが、ナプキンを広げて下さいと言うと、熱いプレートのハンバーグに、特製ソースをかける。勢いよく上がる、白い蒸気、ほとばしる肉汁。

 ゆっくりと食事をしていると、スタッフに案内された50代の男性。
「隣に、かけてもいいですか」
「はい」

 席を1つ空けて、座る男性。隣には熟女の私。私の胸元を見ながら、男性が話しかけてきた、

 女性と思っているの? 男同士の会話だけど。
「さっき、公園にいらっしゃいましたね」
「ええ、・・・」
「今日はいいお天気だから、散歩もいいですね」
「ええ、」

『もし、よろしければ、この後ご一緒しませんか?』
こんな風に誘われたら、どうしようか。

 余計な心配をしたが、それだけの会話で終わった。

 食事が済んで、お手洗いで、口紅を塗りなおす、ここは男女共用なので、安心。

「またお越しください」
後ろからスタッフの人に声をかけられて、お店を出た。

 お店を出ると、ふたたび公園に向って歩いた。少しだけど木々も紅葉している。もうすぐ、冷たい風が吹く季節になるのかしら。

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 気持ちの良い秋空の下、誰かに、お誘いでもと思ったけれど、やっぱり、今日は一人でのんびり過ごしたい。そう思いながら歩く、熟女の私。






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