女装妻の告白

 季節は秋も終わりなのに、気温は25度。まだ夏なのか、爽やかなのは朝のうちだけ、そう思っていました。でも、そんな心配も、今朝の爽やかな青空のもと、コスモスが芽を出したことで、秋を迎えたことを実感しました。 

 今年は、パリでオリンピック、大阪では低調だった万国博覧会の海外のパビリオンの工事がマッツ最中です。昨年、優勝した阪神タイガースと読売ジャイアンツが首位を争って、結局、横浜が日本シリーズに出ます。京都は観光客でオーバーツーリズム、街角にはゴミがいっぱい、そんな事を考えながら、私は、リビングにいました。
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  これから、日が昇るにつれて午後にはまだ暑いぐらいになります。今日は日曜なのに、休日急病診療所のお仕事で主人は居ません。一人でのんびりくつろいでいると、つい、あの日のことを思い出します。

  私は、大学を卒業して中規模の税理士事務所に就職しました。3年目にようやく国家試験に合格して、給料も上がりました。何よりも、繁忙期の11月から5月が過ぎると、残業も少なく休日出勤も減るのです。

 その頃から私は、夜に女装して外出するようになったのです。春も終わり、夏が近づく頃、レディースファッションを楽しめる季節を迎えるのです。一人暮しのマンションから、ハイヒールで出掛けるとき、コツコツと響く靴音、エレベーターの鏡に映る自分を見ては、ウイッグのずれがないか、バストの膨らみ具合が不自然でないかを確かめていたのです。
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 200メートルほど歩いて、表の通りでタクシーに乗るのです。今のように「タクシーGO」があれば、行き先も料金支払いも無言で済ませる事ができますが、当時はメモを渡して、お店の近くまで行きました。

 時には、運転手に女装者だとわかってしまうのか、そんな時は「今から出勤なの」、「急がないから、安全運転で」と言えば、それですみました。

 タクシーが何かの弾みで、車対車の事故になっても、怪我さえ無ければ、その場を離れることができました。事故に遭って負傷したら、病院に女装のままで連れて行かれ、検査をする看護師や医師の前で女装姿を見られるのです、無事故が何より。

 お店では、若いと言うだけで、中高年のお客からお誘いがあります。実は、体験の意味もあって、数人の男性とホテルに行きました。その中で優しい、耳鼻科の医師のWさんと何度もお付き合いしました。

 奥様を50歳半ばで亡くされて、ご自宅には一人で暮していると。娘さんは、結婚して福岡、息子さんは東京の大学に通っていて、就職は東京でするそうです。

《週末の夜》

 Wさんが、何度目かの交際で彼の希望を聞いて、最初はどうしようか迷ったのですが、誠実なWさんの頼みに応えることにしたのです。


  Wさんに案内されたのは、広い敷地には駐車場もある建物で、一階がクリニック、二階にはスタッフの休養室、完全に区切られた部分に浴室とダイニング、和室、洋室がありました。エアコンをリモートで作動させて、室内は過ごしやすい温度になっていました。

 土曜日の夜、翌日は休診日なのでWさんも私も、時間には余裕があったのです。仕度をするように言われて、洋室で服を脱ぎ用意された白い襦袢を着ました。和室に入ると、Wさんの用意した縄で縛られました。

「さあ、二人きりで楽しむとするか」
「はい、よろしくオネガイします」
「縛られて、気分はどうかね」

「上半身は、女だと思ったが、胸もある。ホルモン剤の効果かな」
「違うわ、お店のママに紹介された病院で手術したの」
「仕事で周りに気づかれなかったのか」

「職場で温泉旅行の時には、時間をずらすとか苦労したわ」
「それでも、気づく人は居なかったのか」
「厚めの肌着にワイシャツ、大きめのスーツを着るとわからないの」

 縄で縛られて、盛り上がったわたしの乳房を触り、Wさんは視線を下に向けた。
「レースのショーツから、君のが透けて見えているよ」
「そんなに見ないで、恥ずかしいから」
「脱がなければ女、触れると大きくなるのかな」
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「ああっ、そんな風にされると」
「そんな風にされるのが、いいのかい」

「女はみんな、クリを触ると固く尖ってくる、君も同じだな」
「・・・」
「でも、女と違うのはペニクリ、大きさが違うよ」

「いつもは、自分でするのか、シコシコと」
「・・・」
「妻も、私の居ない昼間に、オナニーをしていたよ」
「そんなこと、わかるの?」

「防犯用に、自宅に5カ所カメラが有って、モニターで見たんだ」
「奥さんには、気づかれなかったの」
「カメラは小さいし、機械に弱い妻だったから、気づかなかったよ」

「モニターって、どこで見るの?」
「スマホでも見れるのさ、昼下がりは、診療時間外だから」
「声も聞こえるの? 画像だけ?」
「画像だけ、モニターで見ていたんだ」

「ひどい先生ね、よくない趣味だわ、浮気の画像だったら」
「浮気じゃないから、好きなことはすればいい、気持ちいいんだろ」

 Wさんの手は、執拗にペニクリの先端や、玉袋を微妙な感じで触り、私が仰け反るのを楽しんでいるのです。

 その時、Wさんのアソコは固く勃起していたのです。縛られて身動きできない私の口に、その固い肉棒を押し込んでくるのです。


「歯をあてないように、しばらくの辛抱だよ、後で君にもご褒美をあげるから。」

 その夜は、何度となく逝かされて、縄を解いてもらいました。

「お疲れさま、こんなに楽しめたのは久しぶりだよ」
「私も、良かったわ。先生も、すごく元気なんだから」

《セーラー服で縛られて》

 Wさんの話しでは、後妻をという話は何度かあったけれど、数回のデートの後、緊縛プレイを迫ると逃げられてしまった。看護師に手を出す訳にはいかず、風俗嬢は避けたくて、素人の女性、女装子を探していた。


 Wさんとの話しで、仕事の閑散期(6月~10月)は、女装デート、お泊まりもしやすいことを伝えた。彼の自宅は別の場所で、私の勤務先には電車一本で通える事もわかった。

 さらに、私の税理士事務所は、「医療」「美容業」に特化した専門事務所なので、Wさんも私の顧客になり、クリニックの診療時間外にコンサル業務で出張・夜間残業することができた。Wさんと交際して2年目には、一緒に暮すようになった。


 彼の希望で、家の中ではずっと女装で暮していた。ホルモン剤も彼に処方してもらい、縄で縛られると乳房が飛び出すようになり、乳首責めやコスプレで女学生を演じたりした。

 それは、彼の仕事の影響もあった。仕事で10校あまりの学校の検診を請け負い、学校で中高生の女子の肢体を眺めた夜に、セーラー服を着るように言われた。
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「ああっ、先生、ダメです、それ以上は」
「ダメ、なんて言いながら、して欲しいんだろう」
「そこ、触らないで、ああっ、ダメです」

 乳首を刷毛で触れるような責め、電動のバイブで白いショーツから顔をのぞかせている私のアレに、振動する刺激をあて続けるのです。時には、耐えきれず、ビニールシートにお漏らしすることもあったのです。

 彼が、「もういい、満足した」と言うまで、責めは続くのです。いつもいつも縄で縛り、楽しむわけではなく通常のセックスで、彼も私も満足することもあるのです。でも、縄で縛り、淫らな刺激にもだえ、私があえぐ姿を見ることがやっぱり好きなのです。
 
 彼が後ろから私を抱きしめるようにして、私の両手を後ろにまわして、すばやく取り出した縄で縛った。なれた手つきで縄を使ってスキャンティだけの私を縛り上げると、彼の責めが始まるのです。


「男に見せたいのかい、大きな乳房にして男を悩殺したいのかな?」
「ああっ、アッ・・・」
「ほーら,、乳房がもっと大きくなるように、揉んでやろうう。」

「感じたら、遠慮せずに声を出してもいいぞ。」
「あっ、ダメッ‥‥。」

「娼婦のような下着だね。ショーツに興奮して、大きくなっているよ」
「ああっ、アーッ」
「触れると、そんなに感じるのかい」

「やはり男から愛されたいのだね。上半身だけを見ると、髪の毛も長くて、オッパイもある。女にしか見えないよ、ゆっくりと夜を楽しもうね」

 そう言うと彼は、香炉に火をつけた、甘い香りが漂いはじめた。その香りが寝室に広がり、そして彼は欲望の象徴を勃起させて、さらに語りかけてきた。

「亡くなった妻が、寝室で使っていた香炉だよ」
「立ち上る香りに、淫らな気分を高める成分が含まれているんだ」
「いい香りね、私、何となく気分がいいわ」

「大人しい妻が、セックスの時は官能の喜びを求めるメスだったよ」

「君の名前は、男が付いたなまえだったね」
「由紀夫、男じゃなくて夫よ」
「由紀に夫だったか、女の名前に変えよう」

「さあ、君は雪乃、ゆきの、いい名前だ、ニューハーフにもいたよ」
「それって、ゆきのあかり」
「そうだよ、雪乃、君は今夜から私の妻になるのだよ」
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「うー‥‥。」
「君が縛られている縄はね、妻の愛用のものだったんだよ。セックスが好きで、縛られた後も、疲れも知らず腰を使い続けていたよ」


 Wさん、主人と呼ぶことにします。主人は、私の身体中の性感帯を確かめるように、指先や、時には舌や唇で微妙に刺激しながら、それでいて私が一番刺激を求めている部分をさけているのだ。

 甘い香りが漂い、次第に私は官能の虜となり、欲情をかきたてられていった。

「あ、ああっ、う‥‥。」

 ペニスを刺激する快美な感覚に、呻き声をあげた。オナニーでは得られない快感にのけぞった。私の勃起したものを、主人が口にくわえていた。

『アアッ、いけないわ、やめて』と言ったつもりが、主人には「もっと逝けるように、うまくやって欲しいのか?」と言われてしまった。

「まだ、逝くのは早すぎるよ、あわてなくても、もっと楽しむんだよ」

 主人は、女にはあってはイケナイ私の勃起したものを、さらに揉みしだき、先端部分を舐めまわし口にすっぽり吸いこんだりした。もう声をあげることもできず、呻き声とともに射精した。

 「いい気持ちだったかい、”ゆきの”の感じている時の顔はとても綺麗だ。君がこんなに美しいなんて、今までまったく気づかなかったよ。君の射精したミルクも素敵だったよ」
「‥‥‥。」
「さあ、今度は私が楽しませてもらう番だよ。」

 Wさんは満足そうな表情で、ズボンを脱ぎ全裸になった。あの部分はすでに十分勃起して、先端部はぬるぬると黒光りしていた。私を縛っていた縄をはずしてもらった。すると、今度はうつ伏せにして、お尻を高くあげるようなポーズを取らされた。

 尻の谷間に勃起したものが当たり、少し冷たいローションが塗り付けられた。男のものが突き立てられて、ずぶずぶというように強引に入り、そして最後はぬるっと納まってしまった。
「あ、あっ、」
「どうだ、痛むのか」

「先生オネガイ、少しだけ、じっとして。」
「先生じゃあない、あなたと呼べ。」
「あなた、まだ、動かないで。」

「”ゆきの”のここも、結構いいもんだ。」
「ああっ、少し、ゆっくりにして。」
「ああ、いい気持ちだ、”ゆきの”は女装妻だ。これからも可愛がってやるからな。」

 Wさんは、激しく腰を動かし始めた。しばらく二人の息遣いと、声にならない声が寝室の中に響いていた。

「ゆきの!もうすぐだ、このままでいいか」
「あなた、そうよ、そのまま続けて」

「ゆきの、お前のも感じさせてやろう。」

 彼が、胯間で揺れている私のペニクリを、右手で握り、ピストンさせるように揉みしだくのだった。
「ああ、そんなにしたら、もう出てしまうわ。」

 私がそう言い終わるかぐらいで、彼は腰の動きを速め、ガンガン突いてくる、そんな感じだった。
「雪乃、最高だ、ああー、あっ。」
「あなた、あたしも、いいっ、いくわ。」

 二人が噴きこぼした精液の匂いを隠すように、妖しい香炉からの香りが漂っていた。寝室の中で、男女のように過ごしている私達、それは誰にも言えぬ、淫らな愛の空間だった。

《縄は、夫婦の絆》

 最近、税理士事務所を辞めて、主婦業に専念しています。そこで、彼が、「もう少し乳房を大きくしてごらん」ということで、片側に300㎖、合計600㎖の注入をしたのです。


 しばらくは痛くて、入院していました。痛みが治まる頃から、ホルモン注射もして体つきも丸くなり、何よりも肌がすべすべして柔らかくなったのです。痛みが治まると、バストが重いほどになり、寝るときもブラジャーをしました。

  初めは医療用のブラをしていました、今までのブラでは、収まりきれないのです。デザインの可愛いブラが欲しくて、ワコールのショップや近くのランジェリーショップでカップの大きなブラを買いました。
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 夜の診察が終わり、Wさんが帰宅するのは午後9時近く、それから夕食にして入浴すると、11時がすぐに来ます。それでも、彼が「したいよ」と言うと、お付き合いするのです。

 寝室に、紺色のスポーツタオルの時は、「縄で楽しみたいとき」、それ以外の時はごく普通に楽しみたいとき。二人で決めた合図なのです。

今日は、「紺色のタオル」、明日は日曜日だから、長く楽しんでも大丈夫なのです。
彼は縄師ではないのですが、縛り方を教えてもらったようです。

「あれっ、いつもと違うんじゃない」
「そうさ、君が豊胸手術で入院していたときに、教えてもらったんだ」

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Wさんの友人には、医師が多いせいか、高級オーディオやカメラ、骨董品、美術品などを集める方が多い。でも、Wさんの趣味は、普通の夫婦生活では味わうことのできない、特別な趣味、でも、それは私も一緒に楽しめる。


 寝室でのプレイも一緒に楽しんで、彼へのご奉仕も充実した日々です。以前は、性転換手術も受けようかなと思ったこともありました。でも、サオありでも、こんなに愛してくれる、いえ、サオがあるから余計に彼が興奮してくれる。
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  彼の家で暮す日々、ご近所の方とも、挨拶を交わすようになりました。亡くなった奥様の代わりに、作る料理も上手になったねと言われて、今の生活で満足しています。



《終わり》




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